●「都民から考える機会奪う」「取り返しつかない殺処分事業」
審査会の答申によると、請求者側は次のように主張していた。
「設置状況が把握できないとすれば、日常生活の中で実感する『カラスの害』とのバランスを考える機会が都民から奪われ」る。
「動物の殺処分という重く取り返しのつかない事業は、本来なら開示請求せずとも閲覧できるべき情報である」。
●破壊や中傷の懸念…実際に人為的な破壊行為も
これに対して、東京都側は、設置場所を公にすれば、トラップの破壊行為や施設への無断立ち入りなどの被害が増加すると説明。SNSなどで施設への誹謗中傷も引き起こすリスクも指摘した。
審査会が確認したところ、カラス対策事業が始まって以降、都や民間で管理する施設に設置されたトラップが、人為的に破壊される事例が実際に複数回発生していたという。
審査会は、設置施設名や稼働数などの情報をまとめた一覧が公表されると、東京都の鳥獣保護管理業務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるとし、不開示決定に「不合理な点はない」と判断した。

