熱が出ないマイコプラズマ肺炎の治療法と自宅でのケア

熱がないマイコプラズマ肺炎の治療法を教えてください
発熱がない場合でも、マイコプラズマ肺炎と診断された際の治療方針は基本的に同じです。発症の原因である肺炎マイコプラズマに効果のある抗菌薬を使用する治療が行われます。
治療に使われる抗生物質は以下のとおりです。
マクロライド系抗菌薬
テトラサイクリン系抗菌薬
キノロン系抗菌薬
一般的には、副作用が少なく子どもにも使いやすいマクロライド系抗菌薬が第一選択として用いられます。しかし近年では、マクロライド系抗菌薬が効きにくいタイプのマイコプラズマ肺炎も増えています。その場合は、医師の判断でテトラサイクリン系やキノロン系の抗菌薬に切り替えられることがあります。
抗生物質は飲み薬として服用します。服用期間は薬の種類や症状の経過によって異なりますが、一般的には7日〜14日間が目安とされています。
参照:『肺炎マイコプラズマ肺炎に対する治療指針』(日本マイコプラズマ学会)
熱がなければ病院に行く必要はありませんか?
熱がなくても受診を検討した方がよいケースもあります。例えば、たんの絡まない咳が続く場合や、咳が徐々に強くなっていて市販の風邪薬を使っても改善がみられない場合などです。このような場合には、発熱がなくてもマイコプラズマ肺炎を含む感染症にかかっている可能性があります。
咳が長引いてつらいときや、不安を感じるときは、まずはかかりつけ医に相談してみるとよいでしょう。
発熱しないマイコプラズマ肺炎だった場合の自宅でのケア方法を教えてください
発熱がない場合でも、身体には負担がかかっています。自宅でできるケア方法には以下のようなものがあります。
十分な休養をとる
水分をしっかり補給する
室内の湿度を保つ
処方された薬は指示どおり服用する
ケアの基本は休養と加湿です。マイコプラズマ肺炎は呼吸器の感染症ですので、喉が乾燥しないようにこまめに水分補給をしましょう。寝るときも寝室に濡れたタオルを干す、加湿器をつける、マスクをするなどして、喉や気道の乾燥を防ぎます。
病院で処方された薬は指示どおり飲みきりましょう。抗生物質はマイコプラズマ肺炎の病原菌を排除するための薬です。症状が治ったとしても体内に菌が残っている可能性があるので、途中で服用をやめないようにしましょう。
編集部まとめ

マイコプラズマ肺炎は、咳と発熱が主な症状の感染症ですが、すべての患者さんが発熱するわけではありません。実際には、発熱がない、または微熱程度にとどまるケースも一定数みられます。
特にたんの絡まない乾いた咳が長く続く場合や、周囲でマイコプラズマ肺炎が流行している場合は、発熱がなくても感染の可能性を考えましょう。
マイコプラズマ肺炎と診断された際は、休養と加湿を心がけ、処方された薬を最後まで飲みきりましょう。
参考文献
『Clinical Features of Mycoplasma pneumoniaeInfection』(CDC)
『肺炎マイコプラズマ肺炎に対する治療指針』(日本マイコプラズマ学会)
『マイコプラズマ肺炎』(厚生労働省)
『Epidemiology, Characteristics, and Treatment Outcomes of Mycoplasma pneumoniae Pneumonia in Hospitalized Adults: A 5-Year Retrospective Cohort Study』(Open Forum Infectious Diseases)
『Clinical Profile of Patients Admitted with Mycoplasma Pneumonia Infection in a Tertiary Care Centre』(Indian Journal of Critical Care Medicine)
『Comparison of the clinical characteristics in parents and their children in a series of family clustered Mycoplasma pneumoniae infections』(BMC Pulmonary Medicine)
『Treatment modalities for fever duration in children with Mycoplasma pneumoniae pneumonia』(Scientific Reports)

