血清クレアチニンが高い原因・症状
血清クレアチニン値が高い原因は、さまざまです。考えられる原因についてここでは解説いたします。
クレアチニン値は高くとも症状が出ないことが多いです。老廃物が体に蓄積した腎不全の末期まで基本的には症状はみられません。そのため、症状がないからと言って放置すると、腎不全が進行してしまうこともあり注意が必要です。健康診断や血液検査でクレアチニン値の高値を指摘され、腎機能の低下が疑われる場合には早めに腎臓内科を受診しましょう。
腎機能の低下
腎機能が低下すると、クレアチニンが処理しきれず血液中に残ります。
高血圧、糖尿病などの生活習慣病や、糸球体腎炎、膠原病など、さまざまな病気が原因となり、この腎機能の低下が起こります。腎機能の低下を進ませないためには、原因を調べることが必要です。原因に沿った治療方針を決定し、腎機能의 低下を進行させないようにすることが大切です。
脱水・筋肉量の多さ・高蛋白食などの一時的要因
脱水はクレアチニン値が上昇する原因となります。一時的であれば、水分をしっかりと摂取するとクレアチニン値も低下し、腎機能に影響を与えることは少ないです。しかし、高度な脱水や頻回に重症の脱水が起こると、慢性的な腎機能の低下を引き起こすこともあります。脱水が原因と考えられる場合には、水分補給をしましょう。
筋肉量が多いと、血液中のクレアチニンは高くなることが多いです。大柄な方などで筋肉量が多いと考えられた場合には、シスタチンCという筋肉量に影響しない値で腎機能を評価することもあります。まず、腎臓内科を受診して相談してみると良いでしょう。
高蛋白食に関しては、腎機能が正常な方であれば問題となる事は少ないです。しかし、腎機能が軽度低下しているような方(GFRが60未満であるような場合)で蛋白を摂りすぎていると、腎臓に負担がかかり腎機能の低下が進行しやすくなります。クレアチニンが高い場合には、腎機能を評価し、適切な蛋白摂取量を確認することが大切です。
薬剤(NSAIDs・利尿薬など)による影響
薬剤により腎機能の低下が起こることもあります。原因としてよくみられるのは、痛み止め(NSAIDs)や抗生剤、利尿剤などです。特に痛み止めは市販薬としても手に入れることが多いため、注意しなければなりません。痛み止めなどの薬剤が影響してクレアチニンが高くなる事もあります。少量であれば問題がないことが多いですが、長期の内服が必要で、血液検査でクレアチニンの高値を指摘された場合には、担当医へ相談をしましょう。
また、利尿剤により脱水となるとクレアチニンは高くなります。脱水が疑われる場合には、処方されている担当医に相談してみると良いでしょう。
血清クレアチニンが高いと起こる症状は?
血清クレアチニンが高くとも、軽度であれば症状がみられることはありません。また、クレアチニンそのもので症状が出るというより、腎機能の低下が進行すると、これに伴う症状がみられるようになります。クレアチニン値が2~3mg/dL以上となると、むくみや夜間頻尿、貧血などの症状がみられます。また、さらに進行すると食欲不振や全身倦怠感がみられることも多いです。
血清クレアチニンが低い原因・症状
血清クレアチニンが低い場合、筋肉量が少ない場合や甲状腺機能亢進症などの原因の可能性が考えられます。
筋肉量の低下
女性や高齢者で筋肉量が少ない場合には、クレアチニンが低めとなる事も多いです。また、何らかの原因で栄養状態が悪化した場合、急激に痩せて筋肉量が減った場合にはクレアチニンが低下しやすいです。
また、筋ジストロフィーなどの筋肉量が減少する疾患でもクレアチニンが低くなります。
低栄養・肝機能低下との関連
低栄養状態では筋肉量が減少しやすくなります。そのため、クレアチニンが低く出ることが多いです。また、肝機能の低下や肝硬変となると、低栄養や低アルブミン血症などが進行し筋肉量が少なくなり、その結果、クレアチニンが低くなりやすいです。
これらの状態が考えられる場合には栄養状態を見直すようにしましょう。
血清クレアチニンが低いと起こる症状は?
クレアチニンが低くとも、特に症状は起こりません。しかし、栄養不良の場合には栄養を摂取して体調を整える必要があります。また、高齢者の場合には筋肉量が低下することで動きにくくなり、サルコペニアを引き起こし、寝たきりとなる事も少なくありません。特に高齢者では、タンパク質摂取を勧め、筋肉量を維持するようにしましょう。

