クレアチニンとクレアチンキナーゼの違いは?
クレアチニンは前述したように筋肉が動き、エネルギーが作られる際の老廃物です。一方、クレアチンキナーゼ(CK)は筋肉や心臓などに多く存在し、クレアチンリン酸とADPからクレアチンとATPを生成する反応を触媒する酵素です。筋肉が障害を受けると血液中に漏れ出し、心筋梗塞や筋炎のマーカーにもなります。
血液検査の「血清クレアチニン」の異常で気をつけたい病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「血清クレアチニン」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
慢性腎臓病(CKD)
慢性腎臓病(CKD)とは、蛋白尿などの腎臓の障害や腎機能低下(GFR60ml/min/1.73m2以下)が3か月以上持続している状態を指します。
日本におけるCKDの割合は成人の5人に1人と言われており、特に高齢者で多くなる傾向です。また、高血圧や糖尿病などの生活習慣病に伴うCKDの発症が多くなっており、食事などの生活習慣の見直しがとても重要です。
CKDは進行すると改善が難しく、早めの段階での生活習慣を含めた治療が非常に大切となります。健康診断や血液検査でクレアチニンの上昇を認め、CKDを疑われた場合には早めに内科・腎臓内科を受診して原因を調べることが大切です。
急性腎障害
急性腎障害とは、数時間から数日の間に急激に腎機能が低下する状態です。腎機能が低下することで、尿から水分や老廃物を排泄できなくなり、体の水分調整や電解質の調整ができなくなります。症状として、尿量の低下や、むくみ、倦怠感や食欲低下を認めることが多いです。また、血液検査では尿素窒素(BUN)、クレアチニン、カリウムなどの高値を認めます。
原因はさまざまであり、脱水や出血などに伴う腎臓への血流低下による腎前性腎不全、腎臓自体の炎症や尿細管障害などが起こることで腎機能が低下する腎性腎不全、尿管などの腎臓より後の尿路の閉塞による腎後性腎不全に分けられます。それぞれの腎不全の原因により治療法が異なりますが、急性腎障害の場合早期の治療が必要です。これらの症状がみられる場合には、早急に内科や腎臓内科を受診しましょう。
尿路閉塞
腎臓で作られた尿は尿管を経て膀胱、尿道へと流れていきます。この尿路での閉塞が起こると腎臓からの尿が滞るようになり、腎機能の低下を引き起こします。腎臓は左右で2つあるため、腎臓からつながる尿管も2本です。尿管が1本閉塞しただけでは、クレアチニンの上昇は軽度にとどまるため、気が付かないことも多いです。
尿路の閉塞は尿路結石や腫瘍、薬剤性、前立腺肥大などさまざまな原因により起こり得ます。どの部分による閉塞かにより症状は異なりますが、最後の尿道での閉塞の場合では膀胱内に尿が貯留し、下腹部がポッコリと腫れていることで気が付くこともあります。尿の出が悪くなったり、腎不全に伴う倦怠感やむくみなどの症状が出る場合には腎臓内科や泌尿器科を受診して相談をしてみましょう。

