膵がんとは、膵臓に発生するがんのことで、近年増加傾向にある病気の1つです。発症の危険因子としては、喫煙・過度の飲酒・不規則な生活・ストレスなどが挙げられます。
また、家族歴も深く関連しているといわれているため、近親者に膵がんを患っている方がいる場合には注意が必要です。
この記事では、膵がんの生存率と予後を詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「膵がん」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?ステージについても解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。
膵がんの生存率と予後

膵がんは生存率が低いのでしょうか?
膵がんは初期の自覚症状が乏しく、8割程度の患者さんは病気を発見した時点で手術が不可能な状態まで病気が進行しているといわれています。術後の5年生存率は、2割〜4割程度です。また、発見が早く切除ができたとしても再発する可能性も高いのが特徴です。さらに、膵がんは、早い段階から転移を起こす可能性が高いというデータもあります。
膵がんはどのような経過をたどるのでしょうか?
膵がんが進行すれば、次第にがん細胞が周囲へ浸潤し、機能不全に陥ってしまいます。膵臓が機能不全に陥れば、栄養状態が悪化し、著しく体重が減少してしまうでしょう。その他には、十二指腸が圧迫されることにより食べ物が正常に通過できなくなってしまったり胆管が圧迫されて胆汁が通過できなくなったりすることが考えられます。また、他の臓器に転移を起こしやすいことも膵臓がんの特徴の1つです。特に、肝臓へ転移することが多く、倦怠感や黄疸が引き起こされることもあります。さらに、転移した臓器によって様々な症状が引き起こされます。
末期の状態では、主に化学療法や放射線治療が行われますが、完治が見込めないことも多いです。痛みを緩和したり進行を遅らせたりするための緩和ケアを行っていくことになるでしょう。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
膵がんは、年々増加傾向にある病気の1つです。自覚症状があまりなく、進行が早いことから予後が良好とはいえません。しかし、近年では様々な研究が進められ、効果的な治療法の開発も進められています。この治療の効果を十分に得るためには、やはり早期発見・早期治療開始が重要です。発症のリスクに当てはまる場合や身体に何らかの違和感を覚える場合には、できるだけ早めに検査を受けるようにしましょう。
編集部まとめ

膵がんの発症には、生活習慣が関連しているといわれています。また、初期症状はほとんど見られず、身体の異変に気付いた時には病気が進行していることが多い病気です。
さらに、病気が進行してしまえば、手術でがん細胞を切除できなくなることもあります。周囲への転移の可能性も高いため、可能な限り早めに治療を開始することが望ましいでしょう。
なお、膵がんは喫煙・過度の飲酒・肥満・不規則な生活などが引き金となるといわれています。
このようなリスク因子に当てはまる場合には、生活習慣の改善を心がけましょう。体調に気になることがある場合には、専門機関へ相談してみてください。
参考文献
膵がん末期(公益財団法人長寿科学振興財団)

