肺腺がんは、肺がんの一種です。
芸能人の中で罹った方もおり、メディアに取り上げられる機会も増えたため聞いたことがある方も多いかもしれません。
初期症状がほとんどないので定期健診で見つかったり、たばこを吸っていない方・比較的若い方に発症したりするケースも多くみられます。
この記事では、肺腺がんとはどのような病気なのか、生存率まで詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「肺腺がん」を発症すると現れる症状・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。
肺腺がんの生存率

肺腺がんは手術をすれば治りますか?
手術をすれば肺腺がんが治るかは、どれだけ初期の段階で手術できたか、がんをすべて取り切れたかで変わってきます。一般的に初期の肺腺がん治療では、手術が第一選択です。手術によって、がん細胞を完全に除去できれば、完治する可能性が高くなります。しかし、がんが進行して取り除けない場合は、完治する確率が下がってしまうのです。肺腺がんが手術をして治るかは、早期発見・早期治療に左右されます。したがって、初期症状がほとんどない肺腺がんは、定期的な検診が重要となります。気になる症状がある場合にも、早めに専門医を受診しましょう。
ステージごとの生存率を教えてください。
国立がん研究センター公表の肺腺がんを含む非小細胞肺がんのステージ(病期)ごとの5年生存率(相対生存率)は以下の通りです。Ⅰ期:84.1%
Ⅱ期:54.4%
Ⅲ期:29.9%
Ⅳ期:8.1%
これは診断年2013〜2014年の男女・全年齢・手術の有無をすべて含めた数値です。ステージが進行すると生存率も低下していることがわかります。
ただし、これらはあくまでも一般的な数値であり、治療方法・患者さんの健康状態によっても生存率は個々で異なります。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
肺腺がんは初期症状がほとんどなく、気づいたときには進行している場合があります。比較的若い方にも多く、一般的に肺がんの原因となる喫煙をしていない方でも罹ることがわかっています。初期の肺腺がんは特に、手術による完治率が高いです。早期発見・早期治療が重要となるため、定期的な検診を行うよう心掛けましょう。また、最近では治療法も進歩しており、患者さんにとって希望のある治療法が選択できるようになってきています。
症状がある場合・不安な点がある場合は、早めに専門医を受診しましょう。
編集部まとめ

肺腺がんについて詳しくお伝えしました。
肺腺がんは喫煙・大気汚染などが主な原因ですが、他のタイプの肺がんと違い、喫煙者でなくても発症することも多い病気です。
初期症状に乏しいですが、早期発見・早期治療で完治も見込めるため、定期的な検診が大切となります。
ほとんどの市区町村において、自己負担額は一部のみで肺がん検診を受けられます。
定期的な検診・症状出現時のすみやかな受診で、肺腺がんを早期に発見できるように努めましょう。
この記事が、肺腺がんについて詳しく知りたかった方の参考となれば幸いです。
参考文献
肺がん(がん情報サービス)
肺がんについて(がん情報サービス)
肺がん 予防・検診(がん情報サービス)

