「肺がんステージ1の症状」は咳以外に何があるかご存知ですか?医師が解説!

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ステージ1肺がんの治療法


ステージ1(I期)の肺がんは、がんが肺の中にとどまり転移のない早期肺がんです。そのため適切な治療を行うことで根治も十分に期待できます。治療法は組織型(非小細胞か小細胞か)によって大きく異なります。

非小細胞肺がん(腺がん・扁平上皮がん・大細胞がん)の場合

基本的には手術(外科的切除)が第一選択となります。ステージ1(Ⅰ期)でも、ⅠA1-2期の場合では肺の腫瘍を含む肺葉ごと切除するのではなく、少ない範囲を切除する縮小手術(区域切除または楔状切除)が可能であれば選択されます。ⅠA3期以上の場合では肺葉切除が推奨されます。

ステージIでは手術後に追加治療を行わず経過観察となるケースもありますが、腫瘍が2cmを超える術後病理病期ステージⅠA3期以上では術後補助化学療法を行うことを考えます。一方、心肺機能の問題などで手術が難しい場合には、定位放射線治療が代替治療となります。

小細胞肺がんのステージ1

小細胞がんは進行が早く、基本的には診断時に全身に広がっていることを前提として化学療法と放射線療法を組み合わせた治療が標準となります。しかし、ステージ1でリンパ節への転移のない小細胞肺がんは、外科的治療を行う場合もあります。手術で完全に腫瘍を切除できた場合にも、追加で抗がん剤治療を行うことが推奨されます。ステージ1であっても抗がん剤の併用が前提となる点が、非小細胞肺がんとの大きな違いです。

肺がんを早期発見するためにできること


肺がんで命を落とす方を減らすためには、早期発見・早期治療が何より重要です。ところが肺がんは初期症状に乏しく、自覚症状だけで早期に見つけることは容易ではありません。そこで、症状がない段階でがんを見つけ出すがん検診がすすめられています。日本では厚生労働省の指針に基づき、40歳以上の方に年1回の肺がん検診が推奨されています。会社の定期健康診断や自治体の検診などで受けることができます。

配信元: Medical DOC

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