研究内容への受け止めは?
編集部
国立循環器病研究センターの研究者らが発表した内容への受け止めを教えてください。
後平泰信先生
まず日本人を対象とした、非常に長い期間、たくさんの方を前向きに追跡された素晴らしい研究だと考えます。女性では納豆をよく食べる人ほど心房細動が少ないことが分かりました。特に納豆に多く含まれるビタミンKを多くとっている女性では、心房細動の発症が大きく減っていました。ただし、この研究は観察研究という方法の研究なので、ビタミンKを多く取っている女性と、心房細動が少ないという事象が一緒に起きやすい関係なだけで、原因と結果とは限らないことに注意が必要です。一方、男性では明確な関連は認められていません。豆腐や大豆食品全体では効果は見られず、納豆という発酵食品ならではの特徴が関係している可能性があります。
ただし「納豆を食べれば必ず予防できる」わけではありません。特に血をサラサラにすることで血栓が詰まる塞栓症を予防するためにワーファリンを服用中の方は納豆は禁止なので注意が必要です。薬の種類や体調に応じて、主治医と相談しながら、無理のない食生活を心がけましょう。
編集部まとめ
今回の研究では、納豆やビタミンKの摂取が、特に女性において心房細動のリスク低下と関連する可能性が示されました。一方で、全ての大豆食品が予防につながるわけではないことも分かっています。心房細動は脳梗塞など重大な合併症につながることもあるため、日頃から生活習慣を整えることが大切です。納豆など身近な食品を上手に取り入れながら、バランスのよい食事や適度な運動を心がけ、気になる症状があれば早めに医師に相談するようにしましょう。

