「心電図検査で異常があると言われたら」?原因と考えられる病気などを医師が解説!

「心電図検査で異常があると言われたら」?原因と考えられる病気などを医師が解説!

心電図検査で異常があると言われたら?メディカルドック監修医が主な原因や考えられる病気・何科へ受診すべきかを解説します。

木村 香菜

監修医師:
木村 香菜(医師)

名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。

心電図検査とは?

まずは、心電図検査とはどのようなものなのか、さらにその流れについて解説します。

心電図検査とは?

私たちの心臓は、電気的な信号が右心房にある洞房結節から心筋全体に伝わることで、心房がまず収縮し、次に心室が収縮します。この電気信号がどのように心臓全体に伝わるのかを、皮膚の表面からも測定し、グラフとして描出することができます。これが、心電図と呼ばれるものです。
中でも、特に標準12誘導心電図というものは、一般的に心電図検査として人間ドックや一部の特定健康診査、定期健康診断時の実施項目となっています。そして不整脈や心筋の異常などの循環器のスクリーニング検査として、さまざまな情報が得られる検査です。

心電図検査の流れは?

心電図検査を受ける際には、胸や手首、足首の皮膚が見えるように衣服や下着をずらし、ベッドに仰向けになります。
次に、両手首と両足首に4カ所、胸に6カ所の電極を検査技師などの医療従事者が取り付け、心電図を記録します。
心電図の検査自体は3〜5分ほどで終了します。

心電図検査の注意点は?

心電図検査を受ける際、検査室に急いでやってきた方など、運動した後すぐの方は5分以上休んでから測定します。
また、ストッキングを履いている方は脱ぐ必要があるでしょう。
下着はずらして測定するため、可能であれば女性の場合にはブラジャーなどは脱いで検査がスムーズに進むでしょう。

心電図検査の種類

心電図検査には、以下のような種類があります。

安静時心電図

安静時心電図は、12誘導心電図とも呼ばれています。検査を受ける方は仰向けに横になり、じっとしている間に検査は終わります。
12誘導心電図は心臓全般における、最も基本的な検査です。両方の手足4カ所と、胸の6カ所の計10個の体表面の電極から、12の誘導を描き出します。12誘導心電図は、心疾患のスクリーニングに役立ちます。また、突然死との関連があるとされる左室肥大、脚ブロック、ST-T変化、T波の異常など、さまざまな所見の検出に有用です。

運動負荷心電図

運動をして心拍数を上げた状態の心電図変化をみる検査のことを、運動負荷心電図といいます。
トレッドミルというベルトコンベアを歩く動作や、自転車エルゴメータという固定式自転車をこぐことで運動負荷をかけます。そして、心拍数を上げた状態で記録します。運動中に起こる狭心症などの検出に有効です。

ホルター心電図

携帯型心電計を装着し、24時間心電図を記録します。日常生活中の発作的な不整脈や自覚症状との関係を調べたいときに行われます。

配信元: Medical DOC

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