修羅場と化したリビング。由奈は手紙と証拠を突きつけ、「ゴミの処分に困っていたから差し上げる」と、美咲を一蹴。義両親にも絶縁された大和は、自業自得の末路を辿り…。
ついに、直接対決のとき
沈黙が流れるリビングで、私はカバンから一通の封筒を取り出しました。
それは、美咲が私に送ってきたあの手紙です。
「高橋美咲さん。ごていねいなお手紙、ありがとうございました」
私は努めて冷ややかに、ほほえんで見せました。
「"大和さんをゆずってほしい"とのことでしたね。ちょうど、私もゴミの処分に困っていたところなんです。どうぞ、差し上げます。熨斗(のし)をつけて差し上げたいくらいです」
「な、なに、なんなのよ……」
美咲が顔を真っ赤にして反論しようとしましたが、私は間髪入れずにタブレットを突きつけました。
「決定的証拠」を突きつけ…
そこには、2人が家に出入りするカメラの映像と、昨夜の生々しい会話の録音データが並んでいます。
「不貞行為の証拠です。大和の会社にも、この事実を報告します。もちろん、美咲さんには、慰謝料を請求しますし、大和には離婚と養育費、そして、この家からの即刻退去を求めます」
「由奈! 待ってくれ、これはちがうんだ! 彼女が勝手に……!」
「はあ?」
美咲は顔をしかめ、大和の顔を凝視しました。大和は、美咲の視線を押し除けるように義父の前にヒザをつき、泣きながら謝罪を始めました。
「父さん、ごめ…おれ…ちがう、本気じゃない」
しかし、義父はその肩を強く突き放しました。
「大和、お前、一度ならず、二度も…!由奈さんとミナをうら切って、あろうことか自宅に連れ込むとは……!親子の縁を切る覚悟はできているんだろうな!」
義母も冷たい視線を向けます。
「大和、もういいわ。あなたの言い訳は。由奈さん、あとの手続きは弁護士さんに任せましょう」
美咲は自分の立場がわるくなったことを悟ったのか、急によわよわしく泣きマネを始めましたが、千絵がそれを一喝しました。
「手紙まで送って挑発しておいて、今さら被害者ヅラ? 厚かましいにも程があるわよ!」

