レオ・レオニの世界を“触れるアート”へ──印傳屋の『フレデリック』

印傳屋 絵本コレクション フレデリック印傳屋 絵本コレクション フレデリック

コラージュの詩情を、鹿革と漆でどう翻訳するか

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レオ・レオニの絵本表現の特徴は、紙をちぎり、重ね、配置するコラージュの手法にあります。
その「切り貼りの痕跡」や、素朴で有機的な輪郭を、工芸としてどう再構築するか――今回のコラボレーションは、そこから始まりました。

印傳屋は本作のために、

・鹿革のベージュの色味
・漆の質感と光沢
・更紗技法による色彩の重なり

を一から開発。
フレデリックや仲間のねずみ、小石や草花、さらには手書きの「Frederick」の文字まで、絵本ならではのタッチを“模様”として成立させることに挑んでいます。

すべての工程は、甲州印伝400年の技を受け継ぐ職人による手作業。
漆付けの繊細な工程と、多色を重ねる更紗技法が交差することで、平面でありながら奥行きを感じさせる、豊かな表情が生まれました。

後ろ姿に宿る、物語の余白

印傳屋 絵本コレクション フレデリック印傳屋 絵本コレクション フレデリック

今回のコレクションで印象的なのは、フレデリックやねずみたちの「後ろ姿」がさりげなくあしらわれている点です。

とくにペンケースやポーチでは、前を向かず、どこかへ歩いていくようなねずみたちの姿が描かれています。
それは物語のクライマックスではなく、物語が始まる前、あるいは続いていく途中の一瞬のようにも見える。

持ち主が日常の中でこのアイテムを使うたび、
「このねずみたちは、いま何を集めているのだろう」
そんな想像の余白が、静かに立ち上がります。

配信元: イロハニアート

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