俳優の上川隆也と藤原紀香が9月29日、都内で行われた舞台「忠臣蔵」製作発表に出席。お互いへの信頼を語った。「忠臣蔵」は、元禄時代(1702年)に実際に起こった仇討ちを題材に歌舞伎などで取り上げられて以来、何度もドラマ化、映画化、舞台化されてきた屈指の名作。主演の大石内蔵助役に上川、大石の妻・りく役に藤原紀香、そして、吉良上野介役には高橋克典といった映像や舞台で主役級の3人が顔を揃え、新たな「忠臣蔵」の世界観を表現し、不変不朽の名作に光を当てる。演出は堤幸彦が担当する。製作発表には上川のほか、藤原、立石俊樹、藤岡真威人、岐洲匠、石川凌雅、近藤頌利、唐木俊輔、財木琢磨、松田賢二、徳重聡、珠城りょう、高橋、演出の堤も登壇した。
■藤原紀香、舞台「忠臣蔵」で武士の妻役「気を引き締めて臨みたい」
藤原は「堤作品は2度目となります。堤先生の作品は最新のデジタルを使って、素晴らしいみなさんの殺陣アクションがあって」と切り出し「プラスいろいろな電子の力に負けないヒューマンパワーがいりますので、本当に今回は気を引き締めてこの作品に臨みたいと思っています」と意気込み。
続けて「色濃い人間ドラマが歴史の中で翻弄された人々の心情を丁寧に描き出してくださるので、そういうことも楽しみにしています」と笑みを浮かべ、自身が演じるりくについては「武士の妻としての本気の覚悟、本質が凝縮されているようなお役ですので、しっかりとりくの気持ちを務めていきたいと思います」と語った。
■上川隆也＆藤原紀香、お互いへの信頼明かす
上川は藤原との共演について「藤原さんはこれまでに二度ご一緒させていただいて、信頼しかないんです。とんでもない女優さんでいらっしゃる」と信頼を告白。「今回も舞台稽古の期間を経て舞台の上で何を見せていただけるのか楽しみでしかないです」と期待を込めた。
一方、藤原は「上川さんが舞台に立つととにかく圧倒的な存在感を放ちます」とコメント。「現場ではとにかく実直さ、誠実さ、たくさんの情熱を持ち合わせた座長でいらっしゃいますから、私こそ信頼しかありません」とリスペクトを口にした。
藤原は「スタッフ、キャストのみなさんをまとめ上げてくるこの統率力は素晴らしい。このカンパニーでまた素敵な座長としていらっしゃるのかなと思います」とほほ笑み「お話していてもいろんなことに造詣が深くて、ユーモアセンスもあるのでめちゃくちゃおもしろいです」と声を弾ませた。
舞台「忠臣蔵」は、12月に東京、1月に名古屋、高知、富山、大阪、新潟、全国6カ所で上演される。
◆取材・文＝山田果奈映
