入学3週間で「うめきながら床を這う」 小1の子どもに現れた異変【心理カウンセラーに聞く】

入学3週間で「うめきながら床を這う」 小1の子どもに現れた異変【心理カウンセラーに聞く】

低学年の不登校の背景に潜む心理的要因は?心理カウンセラー・白目さんにインタビュー


楽しみにしていた学校生活が始まりましたが、2週間目から疲れを見せる娘・こっちゃん。3週間目からは、だんだんとうめきながら母・ことりさんのあとを付いていくという行動に変化していきました。ことりさんは学校生活を想像しながら「今まで親が当たり前にやっていたことをいきなり1人でするんだから…」と考えます。こっちゃん自身にも葛藤があるように感じられる場面ですね。マンガの後半では、その原因が先生かもしれないと描かれています。


今回は、マンガを読んでいて気になった点を、臨床心理士・公認心理師の資格を持ち、精神科の心理カウンセラーとして活躍する傍ら、マンガも描いている白目みさえさんに伺いました。

――小学校低学年の不登校の背景に多い心理的要因は何があるのでしょうか?マンガのお子さんのように、先生が理由のこともありますが、考えられる心理的要因を教えていただきたいです。

白目さん:小学校低学年の不登校では、学校そのものがイヤというよりも、「まだ自分の心が新しい環境に切り替えられない」という状態のことが多いと思われます。エピソードのお子さんのように、先生との関係がきっかけになることもありますが、単に「相性」だけの問題ではありません。これまで子どもなりに築いてきた「先生との距離感」や「困ったときに助けを求める先」が、一度リセットされてしまうことそのものが不安につながるのだと思います。

また、先生に限らず、保育園ではダメと言われていたことが小学校ではOKである場合や、その逆もあります。小学校では、挨拶の仕方や給食のルール、掃除の手順、休み時間の過ごし方など、細かいことが少しずつ違うでしょう。その「どれが正解かわからない」という曖昧さは、大人が考えるよりももっと大きな負担になります。大人でも入職・転職した直後などは、トイレの場所がわからなかったり、困ったときに誰に聞けばいいのか迷ったりした覚えはないでしょうか?ひとつひとつは小さなことでも、「自動でできていたことが全部手動になる」ことで、じわじわと疲れていくのです。

さらに低学年では、「自分のしんどさを言葉にして助けを求める」ことはまだ難しい時期。理由がわからない、説明できない。そのもどかしさが「うめき」や沈黙、涙、怒りとして出てくることがあります。

周りの大人に意識してもらいたいのは、「理由の特定」よりも「しんどさをそのまま受け止めること」です。「しんどいままでいていい場所」が一度あると、子どもはまた動き出す力を取り戻します。その「安全基地」こそが、学校へ戻るための最初の支えになると思います。



子どもの気持ちをそのまま受け止めて支えよう

実は色々な気持ちの表れだった!
実は色々な気持ちの表れだった! / (C)ことり/KADOKAWA

こっちゃんの場合、さまざまな気持ちが入り混じって、さらにそれをうまく言葉に言い表せず「うめく」という行動に現れました。不登校になると「なぜ?」と聞いてしまいそうになりますが、まずはつらい気持ちを受け止めてあげることが大切。そうすることで、子どもの「安全基地」をつくってあげましょう。

【白目みさえさんプロフィール】
臨床心理士・公認心理師として精神科に勤務する年子の母で、生粋のオタク。基本的に白目をむいて育児をしていて、その様子をカルタにしたものを増産している。漫画家、ライター、イラストレーターとしても活躍中。

文=やんこ
仕事・家事・3児の育児に日々翻弄されているウェブライターです。バタバタな毎日を少しでもラクに、豊かにしてくれるライフハックが大好き!共感性の高いテーマを中心に、「あるある」「役立つ」が見つかる記事を幅広く執筆しています。実体験に基づいて、リアルな視点で情報を発信中。






配信元: レタスクラブ

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