大腸カメラで早期発見したときの、治療の可能性
編集部
早期がんが見つかった場合、どのような治療になりますか?
牛腸先生
早期の大腸がんは、大腸カメラでの切除(内視鏡的粘膜切除術[EMR]など)で完治が期待できます。開腹手術の必要がなく、体への負担も少ないのが特徴です。病理検査で進行度を確認し、必要に応じて追加で治療をおこなう必要があるかを検討します。
編集部
大腸カメラで治療できる範囲を超えていた場合は?
牛腸先生
がんが腸の深い層にまで及んでいる場合や、リンパ節転移の可能性がある場合は外科手術がおこなわれます。最近では腹腔鏡下手術など体に負担の少ない方法も多く、早期発見なら治療成績も非常に良好です。そのほか、最近では一部の医療機関によってはロボット手術がおこなわれることもあります。
編集部
早期発見できた場合の生存率は高いのでしょうか?
牛腸先生
はい。早期がんで治療した場合、5年生存率は90%以上と非常に高いことがわかっています。進行してから発見された場合に比べ、再発リスクも大幅に下がります。だからこそ定期的な検査が重要なのです。
編集部
一度ポリープやがんを取ったあとも、また出現する可能性はありますか? やはり検査を受けた方がよいのでしょうか?
牛腸先生
はい。ポリープができやすい体質の人や一度がんを経験した人は、再びポリープやがんが出現するリスクが高くなります。治療後もだいたい1年ごとに大腸カメラの検査を受け、腸の状態を定期的に確認することが再発予防につながります。
編集部
最後に、メディカルドック読者へのメッセージがあれば。
牛腸先生
大腸の病気は、初期には自覚症状がほとんどないことが多いため、定期的な検査がとても重要です。便秘や下痢を「よくあること」と放置せず、気になる症状が続く場合は一度検査を受けましょう。炎症性腸疾患などの疾患が隠れていることもあり、いずれにしても、早期発見と早期治療が肝心。特に40代以降の人で、一度も大腸カメラの検査を受けたことがないという人は、ぜひこの機会に検討してみてはどうでしょうか?
編集部まとめ
大腸がんは早期発見でほとんどが治療可能です。症状がなくても検査を受けることが、自分の健康を守る第一歩になります。迷ったらまずは医療機関に相談してみましょう。

