手指の関節がズキズキ痛んだり、変形し始めたりと変化を感じたら要注意です。ブシャール結節は聞き慣れない名前かもしれませんが、誰でも罹患する可能性がある病気です。
年齢のせいと放置していると、ますます悪化の一途をたどることになります。40代以降の女性に多くみられる疾患で、手に負荷がかかる作業も原因といわれています。
もし当てはまる症状が現れても、状態に応じた治療で症状の改善が可能になってきましたので、是非諦めずに治療しましょう。この記事が参考になりましたら幸いです。
※この記事はメディカルドックにて『「ブシャール結節」を発症しやすい年齢層や性別はご存知ですか?【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。
ブシャール結節の原因や症状

ブシャール結節とはどのような病気ですか?
指の変形性関節症です。手指の第二関節(PIP関節)の軟骨がすり減り、骨のとげができたり関節の腫れ・痛みの症状がでたりします。第一関節の変形をへバーデン結節、第二関節の変形をブシャール結節と呼んでいます。過去に突き指などで靭帯を傷めたことがある方・骨折した際にも発生しやすく、症状が進んでいくと痛みと共に骨の変形も進み、指が動かしにくくなる病気です。
ブシャール結節の原因を教えてください。
ブシャール結節はまだ、はっきりとしたエビデンスがありません。以下のような要因が関わっているのではないかといわれています。加齢
手先の酷使
遺伝
ホルモンバランスの乱れ
腎臓機能の低下
手を握る際に、こわばり・痛み・指が曲がったまま伸びにくくなるといった症状が多くみられます。遺伝性は証明されていませんが、祖母や母親がへバーデン結節の場合、体質が似る可能性があるのです。中高年の女性に多くみられる症状であることから、ストレスを多く受けやすい環境・女性ホルモンの変化が原因とも考えられます。
どのような症状が出るのでしょうか?
指の第二関節の痛み・こわばり・腫れの症状が現れ、変形が進行していくと関節を動かすことが難しくなり、皮膚を刺激して水ぶくれのようなしこりができることがあります。指に負荷がかかる動作がしづらくなり、例えばペットボトルの蓋を開けるときや雑巾を絞る際に痛みが走るといった例があげられます。
ペンや箸をうまく使えなくなるなど、日常生活に影響が出るようになるのです。関節に水が溜まる方もいらっしゃいます。痛みや変形が特徴ですが、痛みがない患者さんもいらっしゃり痛みは必ず起きるわけではありません。
起こりやすい年齢や性別を教えてください。
特に40代以上の女性に起こりやすい傾向があります。女性ホルモンの分泌、主にエストロゲンにより急激な変動が起因していると考えられています。関節の動きを滑らかにする滑膜という組織にもエストロゲンが含まれており、エストロゲンが低下することで手の関節に症状が現れる可能性があるのです。
編集部まとめ

ブシャール結節について解説しました。手指を使う職業の方など、30代でもブシャール結節やへバーデン結節に罹患する方もいらっしゃいます。
普段何気なく行っていることが指に力を入れると痛んで効率が下がり、タオルを絞る際や字を書くのも不便に感じ、ちょっとした作業もストレスになるのですね。
医学の進歩により以前よりも原因が解明されつつある病気で、サプリメントなど手軽に症状の緩和を図る手段もありますので、手指の変化に気づいたらまずは診察を受けましょう。
参考文献
手指の変形性関節症:へバーデン結節、ブシャール結節(埼玉外科マイクロサージャリー研究所)
大豆イソフラボン活性代謝物エクオール産生能とPMS/PMDDの関係について日本女性医学学会学術集会にて発表|KINDAI UNIVERSITY

