
動物、お金、食文化などさまざまなモチーフを題材に、シリアスとギャグを詰め込んだ4コマ漫画を描くのは、漫画家・イラストレーターとして活躍する雪のヤドカリ(@yukinohotel)さん。意味がわかるとおもしろい、じわじわ笑えてくる「癖になる文学的なオチ」を味わってみてほしい。
今回は、殺人現場で一度は言ってみたいセリフ「犯人はこの中にいる!」を放つ名探偵などを含む、推理をテーマにした4コマ漫画をご紹介。編集者が著者に取材する形で、その創作の秘密に迫る。
■鳩のフンでテンション上げ下げ自在?



「雪のヤドカリ4コマ劇場」シリーズ、「犯人はこの中に」では、錚々たる殺人鬼メンバーを前にして「この中に犯人はいる!」と声高に宣言してしまう探偵さん。どう考えても次の犠牲者は探偵さん自身になりそうな予感。そこで作者・雪のヤドカリさんに、探偵が生き残る方法を伺ったところ「即座にパンイチになり、警察が到着するまで葉っぱ隊のYATTA!を踊り続ければいけます」と、世代がバレバレな回避策を教えてくれた。
体言止めのツッコミが印象的だった作品「名犬」。体言止めツッコミのコツを伺ってみると、作者は「『お渡しします、資料』『拝受しました、メール』『とりあえず、生』こんな感じで体言止めで話し続ければおのずと身に付きます。私はこの言葉遣いが原因で3回クビになりましたが」と教えてくれた。体言止めツッコミをマスターしたい方は試してほしい。
そして、1億円と10円という極端な価値の落差がドキッとさせる作品「名鑑定」。ここでは鑑定士のテンションの高低差こそが物語の肝になっている。そのコツを伺うと 「鳩のフンが降ってくることを想像してください」と雪のヤドカリさん。
「目の前に美しいダイヤの指輪があるとします。そこに鳩のフンを落としてください。テンションが下がりますよね。『美しいダイヤの指輪だが、鳩のフンまみれだから10円の価値もないな』と思いますね。これです。このように、日ごろからテンションが上がる事象すべてに鳩のフンを落とし続ければ、テンションの高低差を自在に操れるようになるのです」と語った。
謎めいた“鳩のフン理論”、あなたの日常にも取り入れてみますか?
取材協力:雪のヤドカリ(@yukinohotel)
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