脳動脈瘤の前兆となる初期症状
未破裂脳動脈瘤は、多くの場合、破裂するまで症状がありません。しかし、動脈瘤が徐々に大きくなり、近くを通る脳神経を圧迫することで、さまざまな症状が引き起こされることがあります。これらの症状は、動脈瘤が破裂する前兆と見なされるため、非常に重要です。
目の症状(動眼神経麻痺)
脳動脈瘤が大きくなることで、まぶたが垂れ下がり目が開きにくくなる(眼瞼下垂)、物が二重に見える(複視)、視力や視野に障害が出る(視力低下や視野の一部が欠ける)といった症状が現れることがあります。
これらの目の症状は、特に脳内の血管が集まる場所にできた動脈瘤が、眼球を動かす「動眼神経」を圧迫することで引き起こされます。この神経の圧迫により、まぶたを動かす筋肉が麻痺し、眼瞼下垂や瞳孔が散大することがあります。また、動眼神経以外の神経も同時に圧迫されると、複視や頭痛を伴うこともあります。
頭痛(警告頭痛)
くも膜下出血を起こす数日前や数週間前に、動脈瘤からごく少量の出血が起こることがあります。このわずかな出血によって、普段とは違う、突然の頭痛が起こることがあり、これを「警告頭痛」と呼びます。人によっては、この頭痛による吐き気が何度も出ることもあります。
警告頭痛の特徴は、痛みの程度が人によって異なり、比較的軽度な場合もあることです。また、しばらくすると痛みが治まってしまうことも多いため、「気のせいだろう」と見過ごされがちです。しかし、これは動脈瘤が不安定な状態にあるという重大なサインであり、この数日後に本格的な破裂が起こるケースが少なくありません。
「女性が脳動脈瘤を発症する原因」についてよくある質問
ここまで女性が脳動脈瘤を発症する原因などを紹介しました。ここでは「女性が脳動脈瘤を発症する原因」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
脳動脈瘤ができたらやってはいけないことはありますか?
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
脳動脈瘤が発見された場合、日常生活で血圧を急激に上昇させる可能性のある行為は控えるべきです。
まず最も重要なのは、急激な血圧上昇を避けることです。重い物を持ち上げる、激しい運動、強くいきむ動作(便秘時のいきみ、大声を出すなど)は控えるのが良いでしょう。また、熱すぎるお風呂やサウナ、急激な温度変化も血圧が変動する原因となるため注意が必要です。
喫煙はやめましょう。喫煙は動脈瘤が大きくなったり、破裂したりするリスクを著しく増加させるため、診断された時点で完全にやめる必要があります。
過度の飲酒も避けましょう。アルコールは血圧を不安定にし、処方されている薬との相互作用もあります。
ストレスや興奮も血圧上昇の原因となるため、可能な限り穏やかな生活を心がけてください。
ただし、過度に制限しすぎて生活の質を下げてしまう必要はありません。医師と相談しながら、適切な生活指導を受けることが重要です。
脳動脈瘤が何ミリ以上になると手術が必要なのでしょうか?
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
脳動脈瘤の治療方針は、単純なサイズだけで決まるわけではありません。一般的に、脳卒中治療ガイドラインなどでは、直径5~7mm以上の動脈瘤が治療の目安とされています。しかし、日本人を対象とした大規模な研究によって、サイズだけでなく、患者さんの年齢、全身の状態、職業なども治療方針を決める重要な要素となります。最終的には、脳神経外科の専門医が一人ひとりを個別に評価し、患者さん・ご家族と十分に相談して治療方針が決定されます。

