
今から17年前の2009年に放送されたドラマ「ヴォイス~命なき者の声~」(フジテレビ系)は、瑛太(現:永山瑛太)、生田斗真、石原さとみらが医大生を演じた法医学ミステリー。ドラマの世界観に合わせて、生きる意味をテーマに書き下ろされた主題歌、GReeeeNの「刹那」も人気となった。FOD・TVerにて無料公開中の第10話では、急死した作家の死因に疑問を抱いた亮介(生田)が、大病院の院長である父親に盾突くハラハラする展開が描かれる。 (以下、ネタバレが含まれます)
■解剖の結果、発表されていた死因が見つからないという謎
2009年1月期放送の「ヴォイス~命なき者の声~」は、救えなかった魂の声なき声に耳を傾け、名もなき人の人生に思いをめぐらす、医大の法医学ゼミに所属する5人の医学生たちの姿を描く青春ストーリー。学生たちは死因究明のプロセスを通じて、失われた命の真実と、遺された人々の想いを救い出していく。
第10話のサブタイトルは「最後の大勝負」。大己(瑛太)の言葉に勇気づけられた亮介(生田斗真)は、急死した作家・桜井真也(田村亮)の妻・瑠美子(麻生祐未)に解剖を勧め、瑠美子も受け入れる。解剖室で遺体を執刀した佐川(時任三郎)は、死因とされた腸閉塞は見られないと診断。病気以外の死因が絡んでいるかもしれない、と言う玲子(矢田亜希子)に、大己、亮介、佳奈子(石原さとみ)らは衝撃を受ける。
■桜井の妻が病院側に説明を求める
桜井が解剖されたという情報は、石末総合病院の院長・石末(名高達男)にも届いていた。解剖を勧めたのが息子・亮介だと知った貴之は、それでも病院の処置は正しかったと主張。佐川と玲子は、桜井が医療ミスで死亡した可能性はあるが、死因になったとされる抗がん剤の不適切量の投与があったかどうかは不明だと言う。医療ミスを立証するには、病院側に過失があったという証拠が必要だ。しかし、それを知るのは病院側だけだった。
■古い友人同士だった患者と院長の関係に涙
院長・石末と桜井が同郷出身で、以前から関係があった旧友であることが徐々に明かされていく。互いの関係を家族にも隠しながら、信頼し合う関係を築いてきた2人。石末は桜井の病状が悪化してもなお、世間に大御所作家として弱った姿を見せたくないという気持ちを尊重して、死を前に「怖いんだよ…」と弱音を吐く桜井に禁断の治療をしたのだった。古い友情が最期の時を迎えようとする展開に胸が熱くなる。
死亡解剖をすることがなければ、誰にも明かされなかった事実。それを隠し通すこともできたであろうが、石末は息子・亮介の話を受け入れる。その父子の関係性も涙を誘う。「親父を越えるような人間になるまで」成長を続けると誓った亮介の姿が頼もしく、希望に満ちていた。

