●「少しくらいは許されるだろうと軽視してしまった」
検察官は、被告人の行為が性的目的によるものであることを立証しようとした。
検察官:撮影したデータは見返したことないんですか?
被告人:ないです。
検察官:優れた映像を撮りたいんですよね?うまく撮れてるか検証できないのでは?
被告人:SSDに移行する中で、小さなサムネで概略を確認していたので。
検察官:撮影技術を磨いて、何かに役立てたいとかあるんですか?
被告人:優れた映像を撮りたいという目的で撮っているとしか言えない。
話題は、撮影された女性の人権侵害へ移った。被告人は当時も意識していたとしながら、「少しくらいは許されるだろうと軽視してしまった」と述べた。
「なぜ許されると思うのか?」と問われると「言葉では難しい」と答えに詰まり、事件に向き合えているか疑問を呈される場面もあった。
●「離婚によって『タガが外れた』ことが原因だ」
検察官からは、盗撮に限らず、物事に依存する精神疾患があることが説明された。しかし、被告人は「いつでもやめられると思っている」と述べ、依存性を否定した。
60代半ばまで前科のなかった被告人が、なぜ繰り返し犯行に及んだのかについては、離婚によって「タガが外れた」ことが原因だと自己分析しているという。
検察官:その感情は盗撮で解消されるんですか?
被告人:いいえ。
検察官:解消されないのに、なんで続けるんですか?
被告人:ルーティーン化してしまい、一度したことを継続しやすい性格なんです。
繰り返される盗撮行為を「継続しやすい性格」と表現されては、やはり盗撮行為や盗撮された女性を軽視していると感じざるを得ない。
最後に裁判官が問いかけた。
裁判官:優れた映像を撮りたいって言うけど、なんで盗撮である必要があったんですか?
被告人:きれいな画像を撮りたいと思って、それがたまたまラオスであったということ。
最後まで、被告人はその姿勢を崩さなかった。

