最も大事なのは早期発見
編集部
ステージIVでも治療はできるのですか?
渡海先生
そうですね。転移が「肝臓のみ」などのように限られていて、切除可能な場合には手術で根治を目指せることもあります。ただし、完治が難しい場合には、抗がん剤や分子標的薬で病気の進行を抑える治療をおこない、生活の質を保つことを目指します。近年は治療の選択肢が増えており、症状緩和や延命が期待できるようになっています。このように、大腸がんは早期に発見できれば治療の負担が小さく、逆に、進行してからでは治療が複雑になり、生活への影響も大きくなることがわかるのではないかと思います。
編集部
大腸がんを早期に見つけるためにはどうすればよいですか?
渡海先生
やはり、最も重要なのは大腸カメラです。ポリープの段階で見つけて切除できれば、がんへの進展を防げます。症状がなくても定期的に検査を受けることが大切です。
編集部
検査を受ける目安はありますか?
渡海先生
40歳を過ぎたら一度は大腸カメラを受けましょう。特に血便がある人、便通異常が続く人、家族に大腸がんがある人は、40歳未満でも早めの検査をおすすめします。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
渡海先生
大腸がんはいかに早期がん、あるいはその前のポリープの段階で見つけるかがとても重要です。大腸がんは、症状がなくても発症している可能性があるため、大腸がんのリスクがある人は特に、40歳を超えたら一度大腸カメラをおすすめします。「痛みが心配」という人も多いですが、最近はカメラの改良や鎮静剤の使用などにより、かなり少ない苦痛で検査が可能になってきていますので、痛みなどに不安がある人も、まずは相談してもらえればと思います。
編集部まとめ
大腸がんは「早期に発見できれば治せる病気」です。進行してから症状が出ることが多いため、便潜血検査だけに頼らず、大腸カメラを組み合わせた定期的な検査が重要です。40歳を超えた人や家族歴のある人は、ぜひ早めに医師へ相談してみてください。
参考文献
「患者さんのための大腸がん治療ガイドライン 2022年版」(大腸がん研究会)
「大腸がん(結腸がん・直腸がん)治療:[国立がん研究センターがん情報サービス一般の方へ]

