友人に相談をすることに
私は堰を切ったように話し始めました。
湊が仲の良かった友だちとギクシャクしていること。その子の顔色を伺って、いやなことをされても、言い返せないこと…。
そして、その影響で、学校を休みがちになっていること。
「その友だち、中学に入ってから少し変わっちゃったみたいで。湊はその子が大好きだから、突き放せないの。でも、その子と何かあると、すぐに"学校に行きたくない"って……」
里佳子は静かに話を聞いてくれました。
「それはつらいね。でも、高校に行けば、環境が変わるじゃない? 湊ちゃん、志望校は決まってるんでしょ?」
そうなのです。本来なら、そこが希望の光になるはずでした。
「それがね……実は、そのもめている子も、湊と同じ高校を受けるって言い出したみたいで……」
声がふるえました。逃げ場がない。そう思ったら、目の前が真っ暗になったような気がしたんです。
「中3のこの大事な時期に、また関係が悪化して。湊ったら、"もう志望校を下げたい"って言い出してるの。あんなにがんばって成績を上げてきたのに…友だちとの関係だけで、将来を決めていいのか……。私はどう言えばいいのか分からないのよ」
里佳子の表情が、少しだけきびしくなりました。
あとがき:逃げ場のない"子の気持ち"
わが子が学校へ行けず、ふるえる声で「志望校を変えたい」と言い出した時、冷静でいられる母親はいないでしょう。
麻美のあせりは、娘の将来を思うからこその重圧です。「友だち関係」という、本人にしか分からない、せんさいな問題が、一生を左右しかねない受験に影を落とす。出口の見えない嵐の中にいるような、麻美の苦しい胸の内が伝わってきます。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

