子どもがお腹を壊したのか、何度もトイレに行っている。もしかしたら下痢かも?そんな時はどんな対策をすればいいの?そんな疑問について、泉佐野あだちクリニック院長の安達晋吾先生にお答えいただきました。

「急にうんちがゆるくなった・・・」「何回もトイレに行っているけど大丈夫?」「病院に行くべき?」
子どもの下痢は、ある日突然やってくることが多く、見ているママ・パパはとても心配になりますよね。とくに乳幼児の場合、「脱水にならない?」「うつる病気?」と不安が次々に浮かんでくるものです。
でも大丈夫ですよ。下痢は子どもによくある症状のひとつ。多くの場合、おうちでの見守りで自然によくなることも多いです。ここでは、地域医療に携わる小児科専門医・救急専門医の視点から、今日から役立つポイントをわかりやすくお伝えします。
まず、おうちでできる基本の対応は?
一番大切なのは、水分補給です。
下痢は、体の中の水分が外に出やすい状態。コップ一杯を一気に飲ませるより、少量をこまめに飲むのがコツです。
・乳幼児なら、母乳やミルクは無理に止めなくて大丈夫
・水やお茶より、できれば経口補水液(脱水予防用の飲み物)
・吐き気があるときは、スプーン1杯ずつでもOK
そして、お腹を冷やさないことも大切です。
どんなときに医師に相談したらいい?
「様子見でいいのか、受診したほうがいいのか」迷いますよね。
以下は、受診を考える目安です。
○半日以上、ほとんど水分がとれない
○おしっこが極端に少ない
○元気がなく、ぐったりしている
○血便が出た
○高い熱や強い腹痛を伴う
○下痢が数日以上続く
「何かいつもと違うな」と感じたら、それも立派な受診理由です。
下痢のとき、お風呂に入っていいの?
これもよく聞かれる質問です。
元気があれば、短時間で入っても大丈夫です。
ただし、
●ぐったりしている
●熱が高い
●何度も下痢をしている最中
こんなときは、無理せずシャワーや清拭(体を拭く)で十分です。

下痢の原因ってどんなものがあるの?
子どもの下痢の原因はさまざまです。
●ウイルスや細菌による胃腸炎
●食べ過ぎ、冷たいもののとり過ぎ
●環境の変化やストレス
●抗生物質など薬の影響
原因がはっきりしないことも多く、「下痢=重い病気」というわけではありませんので、必要以上に心配しすぎなくて大丈夫です。
市販薬は使ってもいい?
基本的には、自己判断で下痢止めを使うのはおすすめしません。
下痢は、体が悪いものを外に出そうとしている反応でもあります。無理に止めると、かえって長引くこともあります。
使う前には、必ず医師や薬剤師に相談してくださいね。
下痢のときの食事、何をあげたらいい?
「何も食べさせないほうがいい?」と悩みがちですが、食べられそうなら少しずつでOKです。
おすすめ
◎おかゆ、やわらかいうどん
◎すりおろしりんご
◎バナナ
避けたいもの
◆脂っこいもの
◆甘いお菓子やジュース
◆冷たい飲食物
無理に食べさせなくても、水分がとれていれば安心ですよ。
最後に、ママ・パパへ
子どもの下痢は、誰でも不安になります。
でも、「水分がとれているか」「元気はあるか」を見てあげるだけで、十分なケアになることが多いです。
迷ったとき、心配なときは、ひとりで抱え込まず医療機関に相談してくださいね。
「こんなことで受診していいのかな?」と思う必要はありません。
今日の記事が、少しでもママ・パパの気持ちを軽くし、「大丈夫、見守っていこう」と思えるきっかけになればうれしいです。
執筆者

安達晋吾
泉佐野あだちクリニック内科・小児科・アレルギー科 院長の安達晋吾(あだちしんご)です。
小児科医として新生児から子どもたちの診療に携わり、救急医として大人の診療にも長く関わってきました。
これまでの経験を活かし、年齢や症状を問わず、地域の皆さまの身近なかかりつけ医でありたいと考えています。
当院の使命は「医療を通じて地域の皆様の生命・生活・人生に寄り添い、安心して暮らせる街づくりに貢献する」ことです。
通院診療と訪問診療の両方に対応し、体の不調だけでなく、心配や不安も気軽に相談できる、あたたかく安心できるクリニックを目指しています。

