「疲れる存在」だと気づいた瞬間
ランチが終わり、店を出たとき、私はどっと疲れを感じていた。
「また行こうね」
里奈さんは満足そうに言ったけれど、私は曖昧に笑うだけだった。
帰宅して、玄関のドアを閉めた瞬間、深く息を吐いた。
―――疲れた。
それは、身体の疲れじゃない。気を遣い続けた、心の疲れだった。
ソファに座り、天井を見上げながら、私はようやく自覚した。
(ああ、私……この人といると、疲れるんだ)
その事実を認めた瞬間、胸の奥が少しだけ軽くなった気がした。嫌いになる必要はない。でも、無理に付き合い続ける必要もない。そう思えたことが、私にとっては大きな一歩だった。
まだ何かを決めたわけじゃないけれど、でも確かに、私の中で、里奈さんに対する考え方が少しずつ変わり始めていた。
あとがき:嫌いじゃない。でも、しんどい
人間関係は、「好き・嫌い」だけでは割り切れないものです。
第3話で真由が気づいたのは、里奈を嫌いになったからではなく、「一緒にいると疲れる」という感覚でした。それは、とても些細で、でもとても大切な違和感です。
無理に我慢し続ける関係よりも、自分の心を守る距離感を考え始めること。その小さな自覚が、真由の中で確かな変化を生み始めています。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: tenkyu_writing
(配信元: ママリ)

