大腸がんは初期症状がほとんどないことから、発見が遅れてしまうと治療が難しくなることがあります。そのため、定期的な検査を受けることが非常に重要です。しかし「何歳から検査を受けるべきか?」「どんな人が特に早めに検査を受けた方がよいのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。そこで、大腸がん検査の推奨年齢や特に注意すべき人の特徴について、医師の鈴木先生に解説してもらいます。
編集部
大腸がんは、どのような検査で見つかるのですか?
鈴木先生
大腸がんが発見される検査にはいくつかあります。便潜血検査
便に血液が混ざっているかどうかを検査する方法です。大腸がん検診で2日間便を採取する2日法として用いられています。陽性の場合、確定診断のために大腸内視鏡などほかの検査が必要になります。
大腸内視鏡検査
内視鏡を用いて大腸全体をくまなく観察します。異常が見つかれば同時に生検やポリープ切除もおこなうこともできます。
CTコロノグラフィ
コンピュータ断層撮影(CTスキャン)を使用して、大腸の3次元画像を作成します。5mm程度の小さなポリープも検出できますが、異常が見つかった場合は大腸内視鏡による追加の検査が必要です。
PET-CT
人間ドックやがんの転移、原発巣検索でおこなわれるPET-CTで大腸に集積が認められて大腸がんが発見されることがあります。
血液検査
一般の血液検査の貧血を契機に見つかることもあります。また人間ドックなどでの腫瘍マーカー(例: CEA)で見つかることもあります。
編集部
何も症状が無くても便潜血検査は受けるべきでしょうか?
鈴木先生
大腸がんは初期段階では症状がほとんど現れないため、早期発見のためには、症状が無くても便潜血検査を受けることが重要です。日本では大腸がん検診として40歳以上を対象に年に1回の便潜血検査がおこなわれています。
編集部
大腸がんの検査は、何歳からどのくらいの頻度で受ける必要がありますか?
鈴木先生
大腸がんの家族歴やリスクがない人は、40歳以上を対象にした年に1回の便潜血検査による大腸がん検診を受けることが推奨されています。家族歴やほかのリスク因子がある場合は、年齢とは関係なく便潜血検査や内視鏡検査を受けると良いでしょう。頻度については担当の医師と相談する必要があります。
編集部
特に検査を受けた方が良い人の特徴はありますか?
鈴木先生
家族に大腸がんの人がいる場合やほかのリスク因子がある人は、積極的に便潜血検査や内視鏡検査を受けてください。

監修医師:
鈴木 英雄(つくば消化器・内視鏡クリニック)
1994年筑波大学医学専門学群(現・医学群医学類)卒業。専門は消化器内科、医学教育。2003年に株式会社メディシス設立に携わる。2006年テキサス大学M.D. Andersonがんセンター客員助手。2021年筑波大学附属病院つくば予防医学研究センター部長、病院教授。2023年7月につくば消化器・内視鏡クリニックを開院し現職。医学博士。日本消化器病学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医、日本消化管学会胃腸科専門医・指導医、日本消化器がん検診学会認定医・総合認定医、日本ヘリコバクター学会ピロリ菌感染症認定医など。
※この記事はメディカルドックにて【「大腸がん」の「初期症状」とは? 予防のコツを専門医に聞いてみた】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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