「できることがあるかも」放置子問題の解決を願う夫の提案|“お兄ちゃん”は放置子

「できることがあるかも」放置子問題の解決を願う夫の提案|“お兄ちゃん”は放置子

ある日、健也君のひときわ寂しそうな姿を目の当たりにした春香と夫・悟は、学校に相談することを決意します。校長先生は親身に話を聞いてくれ、他にも彼を心配している人がいることを知ることができました。その後、学校はどう対応してくれるのでしょうか。

放置子をどうするべきか悩む

男の子 悲しい

健也君が放置されているのは気になります。でも、だからといって近所に住んでいるというだけでいつも面倒を見られるわけではありません。そんなある日、家族で出かけた帰り道、自転車に乗った健也君がやってきました。その日は、陽太の誕生日プレゼントを買いに行った帰りでした。

「あ、お兄ちゃん!僕ね、今日今日お誕生日プレゼント買ってもらったんだ」

陽太はうれしくて、健也君に向かって興奮気味に話しかけました。

「これ見て!」

私が持っていたプレゼントの袋を指さして、陽太は満面の笑みです。健也君は、その袋をじっと見つめていました。彼の顔から、いつもの無邪気な笑顔が消えていました。

誕生日プレゼントへの複雑な眼差しに胸が痛む

男の子 がっかり

「ふーん…よかったね…」

そう言って、彼は視線を足元に落とし、自転車のペダルをゆっくりと漕ぎ始めました。その背中は、いつも以上に小さく、寂しそうに見えました。彼の後ろ姿を見送ってから、陽太は「あれ?健也君、なんで怒ってるの?」と不思議そうに私に尋ねました。

「怒ってないよ。健也君も、欲しかったものが買ってもらえてよかったねって、思っていたと思うよ」

そう答えるのが精一杯でした。家に帰り、悟にこの話をしました。

「…健也君さ、ちょっと様子がおかしかったよね」
「そうだな、別に服装や持ち物が古すぎるわけでもないし、傷があるわけでもないけど…親とどう関わっているのか気になるな」

夫も健也君の様子が気にかかったようでした。

配信元: ママリ

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