時を経て、また繋がる
半年後、望は勝さんと離婚したという。夫の賢治によると、勝さんは会社でグチグチと元嫁である望の悪口を言いふらしているらしい。
「あんな性格だから離婚されるんだろって、周りは呆れてるよ」
「そっか」
何も知らない賢治も、勝さんの普段の行いのせいか、彼が悪いと見透かしている。望は宣言通り頑張ったのだ。そんな彼女を誇りに思う。
それから静かに生活を続けて3年後、久しぶりに望からメッセージが届いた。空白の時間を気にもせず、推しアイドルの全国ツアーのURLを張りつけている。
「ねえ沙織、久しぶりによかったら一緒に行かない?」
「…ふふっ」
思わず笑いが漏れ出る。風の噂で、彼女は独身を貫いていると聞いた。あれからきっと、自分らしい道を歩んだのだろう。今の望を知りたい。確認し合えばきっと、私たちの友人関係も新たなスタートを切る。はやる気持ちでメッセージを打った。
「いいね、行くしかない!」
彼女といると、いつも、あのころに戻れた。3年の時を経て、私たちの友情は第2章を迎えたのだ。
あとがき:「一緒にいる」だけが友人関係じゃない
久しぶりの女2人旅の結末は「疎遠」でした。しかしこれは、複雑になりすぎてしまったお互いの友情を一旦リセットするための儀式なのだと沙織は理解します。
いつも一緒にいるだけが、友人関係ではありません。それぞれ自分の人生を見つめ直し、しっかり歩んだ友人同士なら、きっと時間が経っても繋がれるはず。そんな姿を教えてくれた2人の女性の物語でした。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。
記事作成: hiiro
(配信元: ママリ)

