介護の歩行介助とは?スムーズに行うコツや注意点も解説

介護の歩行介助とは?スムーズに行うコツや注意点も解説

介護で役立つ歩行補助具と使用上の注意点

介護で役立つ歩行補助具と使用上の注意点

歩行介助の際にあると役立つ補助具はありますか?

主に杖・歩行器・歩行車(シルバーカーなど)が挙げられます。杖は、片足の痛みやふらつきが軽い方に向いており、一般的なT字杖のほか、先端が三点・四点に分かれた多点杖など、より安定性の高いタイプもあります。歩行器は四つ脚で体重をしっかり支えられるため、筋力やバランスが低下している方の屋内歩行に適しています。

車輪付き歩行器や歩行車・シルバーカーは、身体を預けながら進めるため、屋外での移動や買い物のときにも便利です。また、すべりにくい靴や室内用の手すり、段差解消スロープなども、転倒予防の観点から歩行介助を助ける重要な補助具です。いずれも、専門職に相談して、身体の状態や生活環境に合ったものを選ぶことが大切です。

参照:『東京くらしねっと | 今月の話題 歩行補助用具を上手に使って街にでかけよう』(東京都消費生活総合センター)

歩行介助の際に発生しやすいトラブルや事故を教えてください

まず少なくないトラブルや事故は転倒・転落です。平坦な場所でも、床の小さな段差や電気コード、カーペットのめくれ、濡れた床などにつまずき、バランスを崩して転んでしまうケースが少なくありません。

また、介助者との歩幅やタイミングが合わず、急に方向転換したり、引っ張られたりしてよろめくこともあります。杖や歩行器を使用している場合は、先端ゴムの劣化やネジの緩み、タイヤのすべり・引っかかりなど、補助具の不具合が事故の引き金になることもあります。さらに、ご本人の筋力・バランス低下に比べて介助量が足りない、逆に無理に動かそうとして関節や腰を痛めてしまうなど、不適切な介助方法もトラブルの大きな要因です。

参照:『たった一度の転倒で寝たきりになることも。転倒事故の起こりやすい箇所は?』(政府広報オンライン)

歩行介助の際に介護者が気を付けることを教えてください

安全性の確保と本人のペース尊重の2つに大きく分けられます。まず、安全面では事前に体調や疲労の有無を確認し、転倒リスクの高い持病や状態(片麻痺・パーキンソン症状・膝折れなど)を把握したうえで介助に入ることが大切です。歩く前には、床に物が落ちていないか、コードやカーペットのめくれ、濡れた場所がないかなど、歩行ルート全体の環境を整えます。

また、靴やスリッパはサイズが合い、すべりにくいものを選び、杖や歩行器などの補助具が緩んでいないかも確認します。介助中は、介護者が先に引っ張ったり押したりせず、毎回本人の歩幅とペースに合わせて並んで歩き、疲労やふらつき、表情の変化をこまめに観察しながら、適切なタイミングで休憩をはさむことが大切です。

編集部まとめ

編集部まとめ

介護の歩行介助とは、加齢や病気、障碍などで歩行が不安定になった方が、安全性を重視して移動できるよう支える援助のことです。本人の残っている力をできるだけ生かしつつ、必要な部分だけのサポートで、転倒や骨折のリスクを減らしながら自立した生活を維持・向上させることが重要です。そのために、見守り中心の介助から寄り添い歩行、手引き歩行、杖や歩行器を使った介助まで、状態に合わせた方法を選ぶ必要があります。また、床の環境整備や適切な補助具の選定、本人のペースに合わせた声かけなど、細かな配慮がスムーズで安全性の高い歩行介助のカギです。

参考文献

『介助と介護の違いとは?意味や目的、仕事内容の違いを解説』(神戸医療福祉専門学校)

『高齢者の転倒・転落の原因・予防策|ニュース&イベント』(順天堂大学)

『介護キャリアアップ応援プログラム』(厚生労働省)

『東京くらしねっと | 今月の話題 歩行補助用具を上手に使って街にでかけよう』(東京都消費生活総合センター)

『たった一度の転倒で寝たきりになることも。転倒事故の起こりやすい箇所は?』(政府広報オンライン)

配信元: Medical DOC

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