ビタミンD量はどれくらい増える?
過去に実験された報告によると、干ししいたけに“ひだ”側から紫外線を当てた結果、ビタミンD2の増加が確認されました。それによると、この干ししいたけの5分の1で、成人が1日に必要とするビタミンD摂取量を満たすことができるそうです。
注意点としては、時間がたつと元のエルゴステロールに戻ってしまうこと。そのため、近いうちに使用する分だけ、天日するのが良いかもしれません。
ちなみに、干ししいたけにはビタミンDだけでなく、その他のビタミンやミネラル、食物繊維なども含まれています。なかでも“疲労回復ビタミン”ともいわれるビタミンB1や、皮膚や髪、爪などの再生を助けるビタミンB2などが取りやすい食材です。大人はもちろん、成長期のお子さんや妊婦さんにも大事な栄養素です。
そのほかに、しいたけに特徴的な栄養素として「エリタデニン」があります。この栄養素は血中の総コレステロール値を下げる効果が期待できます。それによって血流が良くなり、動脈硬化や高血圧の予防に効果的な可能性があります。
干ししいたけに、太陽光を1時間当てるだけでビタミンD含有量がアップ! しかも成人が1日に取るべき量をしっかり確保できる数値になるのは、うれしいですよね。
効率的にビタミンDが取れて保存もしやすい干ししいたけは、常備しておきたい食材の一つ。ぜひスーパーで見かけたら手に取ってみてください。
参考
杉本商店「干し椎茸の天日干し効果!紫外線でビタミンDが増えるんです!」
ファンケル「ビタミンDと日光浴の関係性とは? 日差しを浴びる時間や注意点を解説」
国立研究開発法人 森林研究・整備機構「生シイタケのビタミンD含有量の調整」
森永製菓「カルシウム&ビタミンD 相互のちから」
大正健康ナビ「ビタミンDとは?カルシウムの吸収を助け、強い骨や歯をつくるビタミン」
国立がん研究センター がん対策研究所 予防関連プロジェクト「血中ビタミンD濃度とがん罹患リスクについて」
竹内敦子、岡野登志夫、和田知子、須藤都、新谷有美、小林正「日光照射によるシイタケ中のビタミンD_2増量効果」ビタミン 65巻 1991 3号
健康長寿ネット「ビタミンB2の働きと1日の摂取量」

