家庭で行うべき対応と注意点

休んでいるあいだにどのようなケアをすればよいですか?
出席停止中は、まず十分な休養をとり、身体をしっかり休めることが基本です。発熱やのどの痛みがある時期は体力を消耗しやすいため、無理に普段どおりの生活をさせず、静かに過ごせる環境を整えます。食事は、のどへの刺激が少ないものを選び、水分補給をこまめに行うことで脱水を防ぎます。抗菌薬が処方されている場合は、症状が軽くなっても自己判断で中止せず、指示された期間を守って内服を続けることが大切です。これは、再発や合併症のリスクを下げるうえでも重要な点です。
家庭内で感染を広げないためにできる対策を教えてください
家庭内では、家族間の距離が近くなりやすいため、感染が広がりやすい環境です。手洗いをこまめに行い、食事の前後や鼻やのどに触れた後は石けんで洗う習慣を意識します。タオルやコップ、食器は家族で共用せず、個別に管理することで接触による感染リスクを下げることにつながります。また、せきやくしゃみが出る場合には、マスクを着用するなどして飛沫が周囲に広がらないよう配慮します。部屋の換気を定期的に行い、同じ空間に長時間集まりすぎないようにすることも、家庭内での感染拡大を抑える工夫のひとつです。
出席停止解除には診断書が必要ですか?
溶連菌感染症は、出席停止解除に診断書は不要とされることが一般的です。多くの場合、医師の指示や保護者の申告に基づいて登園・登校を再開します。ただし、園や学校の方針によっては、状況に応じて診断書や医師の証明を求められることがあります。そのため、復帰にあたって必要な書類があるかどうかは、事前に園や学校へ確認しておきましょう。診断書が求められない場合でも、治療を開始した日や症状の経過を把握しておくことで、復帰時の説明がスムーズになります。
欠席連絡や復帰時に学校へ伝えるべきことを教えてください
欠席連絡の際には、溶連菌感染症と診断されたこと、治療を開始した日を伝えておくと、園や学校側が状況を把握しやすくなります。復帰時には、抗菌薬の内服を開始してからの経過や、現在の体調について簡単に共有するとよいでしょう。こうした情報共有は、本人の体調管理だけでなく、周囲への配慮という点でも役立ちます。
編集部まとめ

溶連菌感染症は、症状が軽くみえても感染力が残ることがあり、園や学校では出席停止が必要とされます。出席停止の期間は、抗菌薬による治療を開始してから一定の時間が経過することを目安とし、発熱の有無だけで判断しないことが大切です。登園・登校の再開にあたっては、治療の経過と全身の状態を踏まえ、園や学校の基準や医師の説明を参考にしましょう。
家庭で過ごす間は、十分な休養と水分補給を心がけ、処方された薬は指示どおり内服を続けることが重要です。また、手洗いや共用物の管理など、家庭内での基本的な感染対策を意識することで、周囲への広がりを抑えることにつながります。家庭と学校が情報を共有しながら対応することで、本人の回復を支え、集団生活への復帰をスムーズに進めやすくなります。
参考文献
『溶連菌感染症』(月刊地域医学)
『学校において予防すべき感染症の解説〈令和5年度改訂〉』(日本学校保健会)
『microbiology round』(亀田総合病院 感染症内科)
『A群溶血性レンサ球菌咽頭炎警報を解除しました』(広島県感染症・疾病管理センター)
『It’s not just droplets: a systematic review and meta-analysis of the modes of transmission of Group A Streptococcus』(Front Public Health)

