
小栗旬と水嶋ヒロが“最悪で最高のバディ”を演じた2009年のドラマ「東京DOGS」(フジテレビ系)の第1~3話と最終話がTVer・FODで無料配信中。同作では、当時デビュー3年の吉高由里子がキャリア初の“月9”ヒロインをキュートに演じ、注目を集めている。無料配信中の第2話、吉高演じるヒロイン・由岐が初めて笑顔を見せた場面を振り返る。(以下、ネタバレがあります)
■初“月9ヒロイン”で挑んだ難役
「東京DOGS」は、軍隊出身&NY警察所属の堅物エリート刑事・高倉奏(小栗)と、暴走族上がりで女性に目がない人情派刑事・工藤マルオ(水嶋)という正反対の2人がバディを組んで事件に立ち向かっていくアクション・コメディ。勝地涼、東幹久、大塚寧々、三浦友和らが脇を固めている。
吉高が演じる由岐はその第1話、国際麻薬シンジケートの取引現場で初登場。マフィアが出入りする麻薬取引現場にはそぐわないオフホワイトの可憐なワンピースをまとった由岐は、どうやら“神野”というマフィアのボスの関係者らしいのだが、由岐本人は精神的ショックによる記憶喪失で、何も覚えていなかった。
ここから、高倉とマルオが由岐の護衛をしつつ、彼女の記憶の中に眠る神野の手がかりを探る日々が始まる。
■21歳吉高に視聴者喝采「見てて楽しい」
吉高は2006年に俳優デビューし、デビュー作の映画「紀子の食卓」でいきなり第28回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。さらに、センセーショナルな作品として注目を浴びた主演映画「蛇にピアス」(2008年)で第32回日本アカデミー賞新人俳優賞と第51回ブルーリボン賞新人賞をダブル受賞するなど、デビュー直後から主に映画界で演技力を遺憾なく発揮してきた。
その流れの中で挑んだのが「東京DOGS」のヒロイン役だ。当時21歳の吉高は、登場回ごとに多彩な髪型やファッションを披露。今回あらためて視聴したファンからも「吉高さん抜群に可愛い!」「17年前なの?ビジュアル完成されてる」「髪型もいろいろ変えてて見てて楽しい」といった声が上がっている。
■さりげない表情の変化が生む“共感力”
シリアスとコミカルの間で絶妙にバランスを取りながら由岐というキャラクターを体現する吉高の演技も、注目ポイントの一つだ。
記憶を取り戻していくにつれ、“神野”への想いと高倉との関係の間で葛藤する由岐の複雑な心情を、吉高が丁寧に演じている。そして同時に、「勇者ヨシヒコ」シリーズなどで知られる福田雄一脚本ならではの独特のコミカルなセリフ回しにも、彼女ならではのカラーで対応している。
無料配信中の第2話では、由岐が登場後初めて生き生きとした表情を見せるシーンがある。弁護士・小宮山(杉本哲太)の狙撃事件後、小宮山の小学生の息子・宏輔(小林海人)を由岐のマンションでかくまう場面だ。
初めは「私も狙われる身でしょ?なんでこの子を守んなきゃいけないの?」と乗り気でない由岐だったが、宏輔がしおらしく「お願いします」と頭を下げるのを見て、ふと「この子を守るのが、私の仕事なんだね…うん。やるぞ!」と考え直し、初めて笑顔を見せる。それも、見る者を惹きつけずにおかない抜群に人懐こい笑顔で。
自分が誰かの役に立つと思うことで、気分も上がるしちょっとだけ前向きになる――その気持ちは、誰もが感じたことのあるものだろう。吉高は、こうし些細なやりとりで丁寧な感情の変化を見せ、さりげなく共感の種を仕込んでいく。やがて朝ドラヒロイン、そして大河ドラマ主演へとステップアップしていく吉高の演技力が感じられるワンシーンだ。
なお、FODプレミアムでは「東京DOGS」を全話配信中。“最悪で最高のバディ”高倉と工藤の出会いからクライマックスまでを一気見することができる。

