下の階の住人の空気が変わった…?
「下の階のおじいちゃんとおばあちゃん、優しく見守ってくれるけど、本当はうるさいと思ってたりしないかな」
夕食後、私は夫に相談しました。
「考えすぎだよ、千鶴。俺たちもジョイントマットを敷いて、できる限りの対策はしてるんだし。向こうも分かってくれてるよ」
篤郎はそう言って笑いますが、私には気になっていることがありました。最近、エントランスで奥様とお会いした時の「空気」が変わったことを。以前は「あら俊也くん、大きくなったわね」と足を止めてくれたのに、先日は「……どうも」と短く会釈をされただけ。さっと目を逸らされてしまったようにも思います。
そのとき、胸の奥がザワザワしました。もしかして、私たちは嫌われている?でも、特別嫌われるようなことはしていないし…。私はなるべく深く考えないようにして、奥様の前を通り過ぎました。
これが、長く続く「騒音の悩み」の始まりだとも知らずに―――。
あとがき:「善意」という名の薄氷の上で
子育て中のママにとって、ご近所からの「いいのよ」という言葉ほど救われるものはありません。けれど、その優しさに甘え切ることもできないのが、集合住宅の切ないリアル。千鶴が感じた「トゲ」のような違和感は、決して考えすぎではなく、母親としての鋭い防衛本能だったのかもしれません。
見えない相手の本音に怯え始める千鶴の心細さに、思わず共感して胸が締め付けられる導入です。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

