自宅介護での服薬管理・服薬介助の注意点

自宅介護で発生しやすい薬に関するトラブル事例を教えてください
自宅では、薬の飲み間違い、飲み忘れ、重ね飲み、古い薬の混在といったトラブルが生じやすいです。処方変更があった際に以前の薬が残っていると、新旧の薬を誤って使用してしまうことがあります。
また、見た目が似ている薬は取り違えの原因となり、家族が複数で関わっている場合は、誰がいつ薬を準備したのかわからなくなることで重複投与につながることがあります。ほかにも、薬を一箇所にまとめて保管する習慣があると、必要な薬と不要になった薬が混ざりやすく、誤薬の発生につながることがあります。
自宅介護で薬を取り扱う際の注意点を教えてください
薬を取り扱う際は、まず適切な保管が重要です。直射日光や湿気を避けられる場所に保管し、子どもの手の届かない位置に置くことは基本的な注意点です。薬の扱いを自己判断で変えることは避け、量の調整、錠剤を砕く、カプセルを開封するといった行為は行わないようにしましょう。
また、薬をほかの薬や食品と一緒に保管すると混同しやすくなるため、混ざらないよう整理しておくことが大切です。薬の使用後に眠気やふらつきなどの体調変化がみられる場合は、副作用の可能性があるため、服薬状況を確認し、変化を見落とさないようにしましょう。
投薬忘れや間違いを防ぐ方法を教えてください
投薬忘れや飲み間違いを防ぐには、確認しやすい仕組みを日常のなかに取り入れることが効果的です。カレンダーへの記録、チェック表の使用、アラームの設定など、視覚的・聴覚的な合図を併用すると飲み忘れに気付きやすくなります。
一包化された薬は、袋の残りで服薬状況が把握しやすく、重ね飲みの防止にも有効です。処方が変更された際には、古い薬を早めに取り除き、新しい薬だけを手元に残すことで混在を避けられます。また、薬を曜日や時間帯ごとに分けておく方法は取り違えの防止に役立ちます。必要に応じて、薬剤師から薬の整理方法や確認のポイントについて支援を受けることで、誤薬の防止につながります。
編集部まとめ

自宅で薬を使い続けるためには、薬の内容を整理し、飲み間違いを避けられる仕組みを整えることが欠かせません。薬の一覧を作る、一包化を利用する、薬ケースや服薬カレンダーを活用するなど、家庭で取り組みやすい方法を組み合わせると管理が進めやすくなります。薬を飲む場面では、飲みやすい姿勢を整えたり、必要に応じて補助食品を使ったりすることで取り組みやすくなることがあります。薬の扱いを自己判断で変えず、気になる変化があれば早めに相談するようにしてください。また、薬剤師から助言を受けることで、無理のない形で続けられる服薬環境に近づいていきます。
参考文献
『自宅における患者・家族による管理』(厚生労働省)
『服薬管理』(日本医師会)
『高齢者向けの薬の管理』(健康長寿ネット)

