子宮筋腫をお持ちの方が注意したい自覚症状や兆候と病院での見分け方

子宮筋腫で通院・治療中であってもすぐに受診をした方がよい症状や兆候はありますか?
以下の症状があれば予定の受診日を待たずに速やかに受診してください。
出血パターンの変化(月経期以外の出血、性交後出血、閉経後の出血)
全身症状(原因不明の体重減少、食欲不振、全身倦怠感)
帯下の性状変化(悪臭を伴う帯下、膿性や血性の帯下)
圧迫症状の急激な悪化(頻尿、排尿困難、便秘の急激な悪化)
貧血症状の急激な悪化(動悸、息切れ、立ちくらみ)
これらは必ずしも悪性腫瘍を意味しませんが、早期発見のため迅速な対応が重要です。
病院では子宮筋腫と悪性腫瘍を見分けるためにどのような検査を行いますか?
超音波検査は最初に行われる基本的な検査で、腹部からと腟から腫瘤の大きさ、位置、内部エコー、血流パターンを評価します。MRI検査は最も有用な画像検査です。筋腫はT2強調で低信号を示しますが、肉腫では不均一な高信号を示すことが多いです。血液検査ではLDH、CA125などの腫瘍マーカーを測定しますが、単独では診断的価値は限定的です。子宮内膜細胞診と内膜組織診は不正性器出血がある場合に必須で、子宮体がんの診断に有用です。これらを組み合わせても術前に100%の診断は困難で、最終的には摘出標本の病理組織検査で確定診断されます。
編集部まとめ

子宮筋腫から悪性腫瘍への変化は極めてまれであり、過度に心配する必要はありません。しかし、急速な増大、閉経後の増大、出血パターンの変化、全身症状の出現などがある場合は早めの受診が重要です。
定期的な経過観察を受け、子宮筋腫だから、と症状を放置せず、いつもと違う症状があれば遠慮なく医師に相談しましょう。早期発見、早期治療により多くの悪性腫瘍は良好な治療成績が得られます。
参考文献
『一般のみなさまへ子宮筋腫』(日本内分泌学会)
『子宮頸癌治療ガイドライン2022年版』(日本婦人科腫瘍学会)
『子宮体がん治療ガイドライン2023年版』(日本婦人科腫瘍学会)

