いびきは体からのSOS。早期受診で「最高の目覚め」を
編集部
睡眠時無呼吸症候群は、医療機関で治療できるのでしょうか?
加藤先生
もちろん可能です。まずはご自宅でいつも通り寝ながら受けられる「簡易検査」からスタートしますので、わざわざ入院する必要はありません。その結果をもとに、さらに詳しい精密検査が必要か、あるいはすぐに治療を開始するかなど、一人ひとりの重症度に合わせて最適なステップを提案していきます。
編集部
どのような治療方法があるのか教えてください。
加藤先生
中等度以上の患者さんに最も推奨されるのが、「CPAP療法」です。鼻に装着したマスクから一定の圧力をかけた空気を送り込み、物理的に気道を広げ続ける治療法です。 中等度以上であれば健康保険が適用され、医療機関から機器をレンタルする形で、その日からご自宅で使用いただけます。
編集部
軽症の場合はどうですか?
加藤先生
軽症では、マウスピースで下あごを前に出す方法が選択されることもあります。また、肥満が関係している場合は、体重管理や生活習慣の改善も重要な治療の一部です。
編集部
治療を始めると、どのくらいで効果が実感できるのでしょうか?
加藤先生
CPAP療法では、使用した翌朝から眠りの質の違いを感じる方も多いですね。最初はマスクに慣れないこともありますが、続けるうちに「使わないと翌朝つらい」と感じるようになる方もいらっしゃいます。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
加藤先生
いびきは、「うるさい音」ではなく「体からのSOS」です。「疲れているだけ」と思っていた症状が、治療によって改善することも少なくありません。朝の目覚めが変わると、日中の集中力や生活の質も変わります。気になる方は、ぜひ一度医療機関で相談してみてください。
編集部まとめ
睡眠時無呼吸症候群は、心臓や血管の負担を増やす重大な病気です。日中の眠気や睡眠時のいびきなど、典型的な症状に心当たりがある方は、早めに医療機関で検査を受けましょう。生活の質を改善させるためにも、健康リスクを下げるためにも、気になる症状は放置せず、専門医に相談してみてください。
参考文献
Treatment of Adult Obstructive Sleep Apnea with Positive Airway Pressure: An American Academy of Sleep Medicine Clinical Practice Guideline
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020
K循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療ガイドライン(2023年改訂版)

