●被告人は郵便で投票、受刑者でも憲法改正の国民投票は可
これに対して、八木橋さん側は「この判断手法は判例に違反する」として最高裁に上告した。
具体的には、「やむを得ないと認められる事由」を判断しないまま、その前段階で「選挙の公正を害した者等」にあたると認定して合憲を導いた点を問題視している。
また、刑が確定していない被告人は郵送で投票が可能であることから、受刑者が投票しても刑事施設の管理に支障はないと主張。さらに、受刑者でも憲法改正の国民投票には参加できる点との矛盾にも疑問を呈している。
●受刑者の選挙権制限、初の大法廷の憲法判断となるか
選挙権をめぐっては、在外邦人や成年被後見人についても、かつては制限があったが、それぞれ2005年と2013年に違憲判決が出て法律が改正された経緯がある。
最高裁判例は、選挙権の制限は原則として許されず、「やむを得ない事由」がある場合に限り認められるとしている。
受刑者の選挙権については、大阪高裁が2013年に「違憲」、広島高裁は2017年に「合憲」との判断を示している。
しかし、ともに最高裁の判断が示されなかったため、今回、最高裁が結論を示せば、初めての判断となるとみられる。

