Q.心筋梗塞を治療することはできますか
心筋梗塞は、迅速な治療によって、救命率を大幅に向上させられる病気です。発症から時間が過ぎると、心筋の壊死が進行して回復の可能性が低くなります。そのため、発症後はできるだけ早く医療機関への受診し、血流を再開させることが重要となります。心筋梗塞の主な治療法として、詰まった血管をカテーテルで広げ、ステントを挿入するPCI(カテーテル治療)があります。PCI(カテーテル治療)が可能な施設では、発症後120分以内の施行が推奨されています。また、心筋梗塞発症後12時間以内の場合、適応があれば血栓溶解療法(詰まった血栓を薬で溶かす)が検討されます。
重症の場合やPCIが困難な場合は、冠動脈バイパス手術(CABG)が検討されます。CABGは、新しい血管をつないで血流を迂回させる手術で、特にPCIが難しい多枝病変(複数の血管が詰まっている状態)や、左冠動脈主幹部病変があるケースに有効とされています。
糖尿病患者の心筋梗塞においても、多枝病変がある場合は長期予後が良いとされるCABGの適応が検討されます。
治療後は、再発予防のための薬物療法や生活習慣の改善、心臓リハビリテーションが不可欠です。また抗血小板薬やスタチン(脂質異常症治療薬)を継続することで、再発のリスクを大幅に低減できます。
心筋梗塞は治療可能ですが、再発リスクの高い病気でもあります。そのため、治療後も上記のような管理を行っていくことが非常に重要です。
教えてくれたのは・・・
加藤大也 院長
たいや内科クリニック院長。1997年、藤田保健衛生大学(現・藤田医科大学)卒業後、同大学院医学研究科内分泌・代謝内科学修了。2003年4月から同大学医学部内分泌・代謝内科助手を務める。2010年5月、JA愛知厚生連豊田厚生病院内分泌代謝科病棟部長などを経て2022年5月、たいや内科クリニックを開院。糖尿病専門医・総合内科専門医・甲状腺専門医 藤田医科大学医学部客員講師。医学博士 糖尿病、生活習慣病を中心に、日々診療に取り組む。患者さん目線で分かり易い説明がモットー。
取材/文:山名美穂
編集:サンキュ!編集部
※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※Adobe Fireflyで作成した画像を使用している場合があります。

