「もうやめなさい」「あと5分って言ったでしょ」。そんなやり取りに疲れてしまう保護者の方も少なくないはずです。
子どもの精神科看護師である「こど看」さんによると、子どもがルールを守れないのは特別なことではなく、ごく自然なこと。
さらにゲームやSNSは、子どもにとって単なる遊びではなく、心のバランスを保つための大切な場所になっている場合もあるそうです。
子どもが夢中になるゲーム・スマホ・SNSに対して、親ができる関わりとは? こど看さんが教えてくださいます。
※本記事はこど看著の書籍『児童精神科の看護師が伝える 10代のこわれやすいこころの包みかた』から一部抜粋・編集しました。
ゲーム・スマホをやめられないのは当たり前
「子どもが1日1時間のゲーム時間を守らない」「一日中スマホばかり見ている」「SNSでどんな人と交流しているか心配」。10代のお子さんをお持ちの保護者の中で、「ゲーム・スマホ・SNS」との付き合い方に悩んだことがないという方のほうが珍しいかもしれません。
お子さんがルールを守れない姿を見ると、「意思が弱いのかな」「こんなに夢中にさせるゲームやスマホが悪い」「SNSをやめさせたほうがよいのでは」など、つい犯人探しをしたり、「取り上げる、やめさせる」などの極端な対応をとりたくなったりするかもしれませんが、私はいずれもおすすめしていません。
そもそもゲームもスマホもSNSも、大人でもやめるのが難しいくらい魅力的なものです。「あと1話だけ…」と思いながら外が明るくなるまで配信ドラマを見続けてしまった経験がある方もいるのではないでしょうか(少なくとも私はあります)。
大人でさえ自分との約束を守れないのに、子どもが「おしまいにする」ことはできなくて当然です。
大人のほうから「理解の差」を埋める

では、ゲームやスマホを取り上げることなく、うまく付き合っていくためにはどうすればよいのでしょうか。
私がおすすめしたいのは、まず「子どもが興味を持っていることを知ろうとする」ことです。子どもはどんなゲームが好きなのか、そのゲームはどこがおもしろいのか、どんなSNSが流行っているのか。
私たちが子どもの頃と今ではデジタル環境に大きな違いがあり、ゲームについても遊び方や人とのつながり方が大きく変わりました。そのため、現代のゲーム事情やSNSについて親子で「理解の差」があるまま子どもにルールを守らせようとしても、なかなかうまくいかないかもしれません。
また、子どもが好きなものを知ることで「共通言語」ができ、子どもにとっても何かあったときに相談しやすくなります。
何かに「課金をしたい」と言われた場合も、頭ごなしに否定するのではなく、「どんなものに、なぜ課金したいのか」というふうに、真剣な相談として聞くのはとても大事な姿勢です。そこには子どもなりの意味や願いが必ずあるものです。

