子どもに多い難病「IgA腎症」は何の検査に引っかかる?治療法も医師が解説!

子どもに多い難病「IgA腎症」は何の検査に引っかかる?治療法も医師が解説!

IgA腎症は、小学生高学年あたりの年齢以降に多く発症するといわれている難病です。学校で実施される検尿で発見されることが多いのですが真っ赤な尿で気づくこともあります。

IgA腎症は、具体的な原因などまだ解明されていないことも多い病気ですが、腎臓における免疫タンパク質が異常に蓄積したことが原因の発端と認識されています。

ここでは、lgA腎症の検査法・治療方法について詳しくご紹介しましょう。

※この記事はメディカルドックにて『「IgA腎症」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

竹内 想

監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

lgA腎症の検査や治療

聴診器

どのような検査が行われますか?

lgA腎症の診断において、まず行われるのは尿検査です。尿中の血液やタンパク質の異常を評価するために行われます。
尿検査では、尿中の赤血球や白血球の数・血液やタンパク質の有無・尿のpHなどを測定します。肉眼で見る血尿の有無だけでなく、顕微鏡を使った血尿の有無チェックが重要です。
尿検査と同様に血液検査も行います。血液中のクレアチニンや尿酸などの濃度を測定することで、腎臓の機能が評価できます。
また、IgAのレベルを測定するのも血液検査です。腎生検は、IgA腎症の診断において重要な手段のひとつです。手術によって腎臓組織の一部を採取し、顕微鏡で確認します。
腎生検を行うことで、他の腎臓疾患との鑑別が可能です。腎臓の形態を見るために、超音波検査やCTスキャンなどの画像検査の採用することがあります。

IgA腎症の治療方法を教えてください。

IgA腎症の治療方法は、患者それぞれの状態や症状によって変わります。しかし、一般的には、いくつかの療法が有効です。
lgA腎症で注目される血尿や蛋白尿は、貧血を起こすなどの症状をひき起こします。
そのためlgA腎症の治療として、まず血尿や蛋白尿の改善、高くなってしまった血圧を降圧薬で落ち着かせるといった方法が有効です。
免疫系の異常に対する治療としては、免疫抑制療法を採用することがあります。ステロイド薬や免疫抑制剤を服用することで炎症を抑え腎臓へのダメージを軽減します。
重症なlgA腎症患者に対しては、血しょう交換療法です。これは、血液中の炎症性物質や免疫複合体を除去するために血しょうを交換する治療法です。

治療ではどのような薬が使用されますか?

実際にどのような目的でどのような治療を行うかで使う薬も違ってきます。免疫反応を抑制するため使われるのは、プレドニゾロンなどのステロイド薬です。
ステロイドは炎症を抑え、免疫の応答を調節する作用があります。免疫の活性を抑制するためには、免疫抑制剤が使用されます。
代表的なものとしては、シクロスポリン・アザチオプリン・ミコフェノール酸です。また、IgA腎症には高血圧が伴うことが多いため、降圧薬が処方される場合があります。
こういった薬はそれぞれの症状に合わせて処方されます。

編集部まとめ

医師と看護師
若年層で発症しやすい病気は、その後の生活習慣でいかに健康的に過ごせるかによって病気の進捗も変わってきます。

また、若年層においては発見が遅れてしまったり、気にしないままに時間を過ごしてしまっていたりした結果、病気が進んでしまうことになりかねません。

周りも含めて気になる症状があれば、すぐにかかりつけ医に相談しましょう。

参考文献

IgA腎症(指定難病66)(公益財団法人難病医学研究財団/難病情報センター)

IgA腎症(小児慢性特定疾病情報センター)

IgA腎症診療ガイドライン2017

配信元: Medical DOC

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