店員が号泣…「特別扱いが当然」と勘違いする自称"VIP"に「私…もう限界です」。追い詰められた店員の涙が止まらない【作者に聞く】

店員が号泣…「特別扱いが当然」と勘違いする自称"VIP"に「私…もう限界です」。追い詰められた店員の涙が止まらない【作者に聞く】

繁忙期でてんてこまいの中、ちょっとしたミスがVIP客の逆鱗に触れてしまった。そのことが後日店長の耳にも入って…。
繁忙期でてんてこまいの中、ちょっとしたミスがVIP客の逆鱗に触れてしまった。そのことが後日店長の耳にも入って…。 / ゆき蔵(@yuki_zo_08)

アパレル業界に約10年身を置いた経験をもとに、「女社会の知られざる闇。」を描いてきた漫画家のゆき蔵さん(@yuki_zo_08)身バレ防止のフェイクは入れているものの、描かれるエピソードの多くは実話ベースだ。時代錯誤なパワハラ上司や、常識の枠を軽々と越えてくる顧客が次々と登場するなか、今回取り上げるのは“VIP”を自称するクレーマー客との出来事である。


■納品ラッシュの店内に現れた「特別扱いが当然」のVIP客
女社会の知られざる闇。P088
女社会の知られざる闇。P088 / ゆき蔵(@yuki_zo_08)

女社会の知られざる闇。P089
女社会の知られざる闇。P089 / ゆき蔵(@yuki_zo_08)

女社会の知られざる闇。P090
女社会の知られざる闇。P090 / ゆき蔵(@yuki_zo_08)

事件が起きたのは冬を前にした繁忙期。大量の納品物が午後便で届き、すでに台車で4箱を運び込んだものの、まだ2往復分が残っていた。店舗は2人態勢で、手が回らない。ひとまず荷物をフィッティングルームに隠し、残りを取りに行くよう指示を出した、そのタイミングだった。

そこへ来店したのが、VIP対応を当然のように求める顧客・沢ノ尻さまだ。沢ノ尻さまは店長以外に接客されることを「屈辱」と感じるタイプで、普段は店長以外が対応しないよう共有されていた。しかしその日は、よりによって店長が不在。スタッフのキコちゃんが事情を説明すると、「知ってます。でも今日商品が入荷すると聞いたので!」と一蹴される。その瞬間から、2人にとって地獄の接客が始まった——。

■「何も買わずに帰る」だけでは終わらなかった怒りの連鎖
ただでさえ納品で立て込んでいた店内。ある出来事をきっかけに沢ノ尻さまは激怒し、結局何も購入せずに帰ってしまう。ひたすら謝り続けたゆき蔵さんとキコちゃんだったが、事態はそれで終わらなかった。後日出勤した店長のもとに、沢ノ尻さまから“告げ口”の連絡が入っていたのだ。事情を聞く間もなく、2人は一方的に罵倒されることに。この一件について、ゆき蔵さんは当時を振り返る。

■「特別待遇を受けて当然」だと勘違いする人は少なくなかった
店長の顧客には購入額が桁違いに多い人が多く、「無茶な取寄せ」や「大量の取置き」など、特別待遇を求められる場面は日常茶飯事だったという。「店員にはどんな無理難題を言ってもいい」「通らなければ怒鳴りつけてもいい」と、変に勘違いしている人も少なくなかった。沢ノ尻さまも、その典型だった。

■親密さを履き違えた“距離感ゼロ”の客たち
クセの強さでいえば、ほかにも忘れられない客がいる。店員に親友のような関係を求め、「ゆき蔵さんとなら楽しく働けそー!」と言って本当に求人に応募してきた人もいた。さらには、ゆき蔵さんの最寄駅に引っ越そうとしたケースもあり、「血の気が引きました」と語る。偶然を装って待ち伏せされたことすらあったという。「ちなみに女性です」と付け加える言葉に、当時の恐怖がにじむ。

■華やかな業界の裏にある、誰にも言えなかった現実
ゆき蔵さんのブログ「ゆき蔵さんぽ。」には、「女社会の知られざる闇。」をはじめ、こうした実話ベースのエピソードが数多く掲載されている。華やかに見えるアパレル業界の裏側で、店員たちがどんな理不尽と向き合ってきたのか——。その一端を垣間見ることができる内容だ。現場のリアルを知りたい人は、一度のぞいてみてほしい。

取材協力:ゆき蔵(@yuki_zo_08)

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