イタリアの世界遺産の街7選!歴史と美術の面白さを在住者が解説

イタリア世界遺産①:ローマ歴史地区

フォロ・ロマーノ(筆者撮影・井上はな)

見どころの非常に多い国イタリアですが、やっぱり忘れちゃいけないのがローマ。世界遺産には、「バチカン市国・サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂含むローマ歴史地区」として登録されています。

バチカン市国とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂は世界遺産に登録されている城壁内の範囲からは物理的に外れているものの、城壁内の範囲を同様に価値が認められているためやや複雑な表記です。

ローマの重要な教会が城壁外にある理由は、こちらの記事で詳しく解説しています。

“ローマ四大聖堂”とは?サン・ピエトロ大聖堂以外の3つを徹底解説!

カトリックの総本山であるサン・ピエトロ大聖堂は、イタリア・ローマ市内に位置する国「ヴァチカン市国」にあることは、有名な話ですよね。しかし、ヴァチカン市国の外にもヴァチカンの治外法権が認められた場所があ…

いわずもがな、圧倒的な歴史を誇るローマは、歴史地区内にある各スポットも見ごたえ抜群。

・コロッセオ
・フォロ・ロマーノ
・パンテオン
・コンスタンティヌス帝の凱旋門
・サン・ピエトロ大聖堂

など、ザッと挙げただけでも胃もたれしそうなほどのボリュームなのです。

ローマに住んでいると、「ローマ観光って何日必要?」と聞かれることが多いのですが、いつも「最低3日は必要!」と答えています。体力に自信がある方なら一気にすべてを見て回ることもできますが、歴史や美術をじっくり味わいたい方にとっては、正直1週間でも足りないくらいです。

ローマの圧倒的な魅力は、古代ローマの栄光から教皇の栄光へ、長い歴史の中で柔軟に姿を変えていった点にあります。誰もが知る名皇帝たち、たとえばカエサルやコンスタンティヌス帝が築いた永遠の都は、いつしかカトリックの総本山として返り咲いたのでした。

「ローマは1日にしてならず」という言葉がありますが、この街の歴史を学べば学ぶほど言葉の意味がずっしりと重く感じられます。

ローマの歴史はフェーズごとに細切れになっているわけではなく、薄いレイヤーが塗り重ねられているようなイメージ。それは、古代の遺跡を残しつつも時代ごとに少しずつ増改築されていった建造物の中にも見ることができます。

イタリア世界遺産②:フィレンツェ歴史地区

フィレンツェ、ジョットの鐘楼からの景色(筆者撮影・井上はな)

フィレンツェ歴史地区もローマと同じくらい見どころが多く、数日程度の滞在ではどうも駆け足になってしまうことがほとんど。

たとえば、フィレンツェの花であるドゥオーモは人生で一度は見ておきたい絶景の1つです。ドゥオーモの正式名称はサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂であり、イタリア語の意味は「花の聖母マリア」。つまり、この大聖堂はまさにこの街の「花」というわけです。

ルネッサンスの都として栄えたフィレンツェには、数えきれないほどの美術館や教会があります。筆者が院生時代にフィレンツェを3日間訪れた際には、10個の教会と6個の美術館を駆け足で巡りましたが、行きたかった場所すべてをコンプリートすることはできませんでした。そして筋肉痛になりました…。

フィレンツェで最も有名な美術館は、ウフィツィ美術館です。ラファエロ、レオナルド・ダヴィンチ、カラヴァッジョなど、名だたる巨匠の名画が一同に会する展示は圧巻の一言に尽きます。見どころが多いだけではなく、かなり広いので、3‐4時間かかることを想定しましょう。

配信元: イロハニアート

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