「お金が足りない…」遺族年金の勘違いで散財した祖母。施設探しで直面した現実と決断【体験談】

「お金が足りない…」遺族年金の勘違いで散財した祖母。施設探しで直面した現実と決断【体験談】

介護施設探しで起きた金銭トラブル

介護施設は場所によって費用や受けられるサービスが変わります。幸い祖母には祖父が残してくれた貯金が1000万円近くあったので、金銭的な面は気にする必要はありませんでした。

少しでも快適に暮らしてもらえるように費用が高めでもサービスが手厚い施設を選び、いざ契約を交わそうとしたときに問題が起きます。祖父が残してくれた貯金が底をついていたのです。不審に思い調べてみたところ、原因は祖母の散財だとわかりました。

認知症を患っていた祖母は、5万円の年金収入しかないにもかかわらず祖父の遺族年金が支給されていると思い込んで、毎月15万円近く使っていたのです。1000万円あったお金が年間120万円の散財を続けた結果、約8年後には50万円ほどにまで減っていました。

私たち家族も生活に余裕がなく援助することはできないため、生活保護で支払える介護施設に入ることになりました。認知症とわかったときに無理にでも一緒に暮らして金銭面の管理も自分たちでおこなうか、介護施設へ入居させておけばよかったと後悔しています。

まとめ

認知症を患っている人は思い込みで行動することもあり、私の祖母のように薬の過剰摂取や金銭面のトラブルが起きやすくなります。病気で気持ちが落ち込んでいる状態で無理強いをしたくないと考える人も多くいますが、必ずしも本人の意思を尊重することが正解とは限らないと思いました。本当に家族を大切に思うのであれば、相手の意に反してでも最善の選択をすることが重要だと痛感しています。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

監修/菊池大和先生(医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長)
地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。

著者:田町 康成/40代男性・会社員
イラスト/サトウユカ

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています

著者/シニアカレンダー編集部
「人生100年時代」を、自分らしく元気に過ごしたいと願うシニア世代に有益な情報を提供していきます!

配信元: 介護カレンダー

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