●過去に罷免された裁判官は一人もいない
国民審査で罷免された裁判官は、これまで一人もいません。史上最も「✕」の割合が高かったのは下田武三(しもだ・たけそう)裁判官で、15.17%(昭和47年(1972年))でした。
下田裁判官は、沖縄の返還をめぐる発言が反発を招いたなどといわれています。
●国民が法律の専門家として判断する必要はない
「その裁判官の下した判決や考え方もよく知らないのに、✕をつけることなどできない」と思う方もいるかもしれません。
二人の略歴や関わった主な裁判の詳細は、最高裁のウェブサイトで確認できます。最高裁判所の裁判官の紹介ページ(https://www.courts.go.jp/saikosai/about/saibankan/index.html)の、それぞれの裁判官ついて、関わった主な裁判が全文とともに掲載されています。
こういった資料を熟読して判断できれば理想ですが、かなり難しい法律論を含んでいるため、理解するのはなかなか難しいかもしれません。
国民審査で求められているのは、専門家としての知見に立って裁判官の適性を審査することではなく、国民の感覚を司法に反映させることではないでしょうか。
必ずしも、法専門家でない方々が判決を丁寧に読み、理解したうえで判断する必要まではなく、自分が知っている事件で、納得のいかない判決を出した裁判官には「✕」をつける、というくらいの感覚でよいと思います。

