若々しい血管で人生をもっと楽しもう

「人は血管とともに老いる」――
これは100年以上も前に米国の医学博士が語った言葉です。
この言葉の通り、血管が元気を失うことであらゆる不調や病気が忍び寄ってくる可能性が高くなると、生活習慣病治療の第一人者である栗原毅先生は警鐘を鳴らします。
「30年以上にわたって血液の流れの研究をしてきて感じるのは、血液の流れには生活習慣のゆがみが反映されているということ。『サラサラ血液』は、健康を保つために欠かせません」
しかし、糖のとり過ぎや運動不足、喫煙、老化といったさまざまな要因により「ドロドロ血液」になると、動脈が硬くなり血圧が上昇。
その血圧によって血管が傷つき、老化が進む悪循環をもたらしてしまうと栗原先生。
「血管の健康を保つには、やはり生活習慣の改善が欠かせません。でも、面倒なことは続きませんよね。ここで紹介するのは、誰でも簡単に行える10の新習慣。この中から、長く続けられそうなものを選んで、ぜひ、試してみてください。そして、血管と血液に目を向け、気にかけてあげてください。確実に若さを取り戻し、健康な暮らしにつながるはずです」
血管が弱る主な原因は...
糖
生命維持に欠かせない重要な栄養素。でも、とり過ぎると血液がネバネバに。
加齢
加齢により血管の弾力性が失われます。放っておくと病気の発端になることも。
喫煙
ニコチンや一酸化炭素などの有害物質が、動脈硬化の進行を促します。
運動不足
筋肉の減少により、ポンプ作用が低下。血液の巡りが悪くなります。
ストレス
強いストレスを感じると、血圧が上昇。血管にダメージを与えます。
生活習慣の乱れ
食が乱れ睡眠不足が続くと、血液がドロドロに。血管への負担が増大します。
積み重なると、動脈硬化を引き起こします。
動脈硬化は血管が弾力性を失い硬くなった状態を指します。硬くなった血管の内側にはプラークと呼ばれるこぶ状の塊ができ、これが詰まると、命に関わる重大な病気の原因に。
放っておくと、怖い病を患う可能性も......
心臓:心筋梗塞、狭心症

脳:脳梗塞、脳出血、くも膜下出血

全身への障害:腎不全、閉塞性動脈硬化症

だから...いますぐSTOP!血管をダメにする習慣がこちら
【お酒の飲み過ぎ】

【早食い】

【車中心の生活】

【果糖ブドウ糖液糖の入った、甘い飲料類を飲む】

【フルーツ・甘味(かんみ)のとり過ぎ】

まずはこれらを改善して、新習慣を身につけましょう
いつもの食事にひと工夫
おいしくてためになる新・食習慣

血管を老化させる原因の一つとなるのが食生活。糖質を多くとるなど偏った食生活によって溜まった"体へのツケ"を改善するのが、ここで紹介する新しい食習慣です。まずは1つずつ。血管をいたわり改善へと導いてあげましょう。
毎日のみそ汁にひと工夫

優秀な発酵食品であるみその力で健康に
「発酵食品であるみそは乳酸菌と麹菌が豊富に含まれ、腸内の環境を整えて健康に良い効果をもたらします。このみそに、血液サラサラ効果のあるたまねぎ、かつお粉、昆布粉末を加えることでパワーアップ。毎日1杯、このみそ汁を飲む習慣をつけましょう。みそ玉にして冷蔵保存しておけば、お湯を注ぐだけで簡単に作れますよ」
栗原式 血液サラサラみそ汁の作り方

材料(みそ玉7個分)
みそ......84g
たまねぎ......35g
かつお粉......大さじ1
昆布粉......大さじ1
作り方
(1)たまねぎはみじん切りにする。
(2)すべての材料をボウルに入れ、スプーン等でよく混ぜ合わせる。
(3)(2)を7等分(1つあたり18g程度)し、ラップで包んでみそ玉にする。
● 食べる際はお椀に入れ、120~150mLの熱湯を注ぎ、よくかき混ぜる。
冷蔵で2~3日、冷凍で約1カ月保存できます
具材を選べば、さらに効果的
切り干し大根

高血圧予防に効果があるといわれる切り干し大根。さっと洗って食べやすい長さに切り、みそ玉と一緒にお椀へ。
ツナ缶

血液サラサラ効果を持つEPAやDHA、赤血球を作るビタミンB12が豊富。油をよく切ったツナ35gを入れて。
糸寒天

食物繊維が豊富で、動脈硬化・糖尿病の予防や腸内環境の改善に。ひとつまみ程度を入れ、寒天がふやけたら食べ頃。
この記事は紙&WEBマガジン『毎日が発見』2026年2月号に掲載の情報です。
構成・取材・文/和栗 恵 撮影/齋藤ジン イラスト/ノグチユミコ モデル/丸山佳代(splash)
<教えてくれた人>
医学博士
栗原 毅(くりはら・たけし)先生
生活習慣病の予防と治療を目的とした「栗原クリニック東京・日本橋」院長。前東京女子医科大学教授、前慶應義塾大学大学院教授。日本血管血流学会理事。病気にならないための「予防医療」に力を注いでいる。

