「正直に言うとね、もう許してもらう必要はないと思うよ」
美香の言葉に私はあっけにとられた。美香は続ける。
「あなたが言ったことは、間違ってないと思う。あなたは真面目で、曲がったことが嫌いな性格だもん。里奈さんは、良くも悪くも自由なんだろうね」
そう、私と里奈はもともと正反対だった。でも、それでもうまく付き合えていただけに衝突したことを悔やんでしまう。
「でも、やっぱり私が余計なことを言ったから関係性が壊れちゃったんだよね」
私の後悔の念を口にすると、美香は優しく言った。
「喧嘩しちゃったのは残念だけど、これはもう価値観の違いなんだよ。里奈さんは里奈さんのやり方で、子育てしてる。あなたもそうであるようにね。これはどっちが正しいとかじゃなくて、もう合わないんだと思う」
美香の言葉に、私はハッとした。私は、里奈の考えを変えようとしていた。しかし、それは不可能だ。価値観が違うのだから。
「考えが合わない相手とは、無理に付き合わなくてもいいんじゃない?挨拶だけはちゃんとして、そのコミュニティーにこだわりすぎる必要はないよ。他にも、価値観が合う人はたくさんいると思う」
確かにそうだ。前に声をかけてくれた恵美さんのように、里奈の自由さに疑問を持っていた人もいる。私は、里奈に嫌われたことばかりを気にしていたけれど、根本的に合わない相手と衝突するのは、実は当然なのかもしれない。
「無理に付き合うのをやめようかな」
とにかく謝罪して許してもらい、もとの居場所に戻ることだけを考えていた私にとって、美香への相談は本当に視野が広がるよいきっかけだった。
親友のアドバイスで目が覚めた
深夜に飲み歩くママ友・里奈の行動を理解することができず、ついにお説教をしてしまった主人公。ですが、他人の子育てを否定し、口出しするのは「余計なお節介」でした。里奈と主人公の関係は一気に冷え込みます。
なんとか関係を修復したいと考えていた主人公でしたが、親友から目からうろこのアドバイスをもらい、考えを改めます。
失って気づいた、心地よい関係の築き方
私は、里奈というコミュニティにこだわることをやめた。代わりに、これまであまり話したことのなかった他のママ友たちに、少しずつ話しかけるようにした。最初は緊張したが、勇気を出して話しかけてみると、意外な共通点が見つかったり、親近感が湧いたりした。
そんな中で、私は恵美さんと仲良くなった。恵美さんは、以前里奈の行動について、私に「大丈夫かな」と話しかけてきたママ友だった。彼女は、私と同じように、真面目で、子育てに対する真剣な思いを持っていた。里奈のように明るくて社交的ではないが、その分、落ち着いていて、安心して話すことができた。
恵美さんとの会話は、里奈との会話とは全く違っていた。里奈との会話は、いつも刺激的で、楽しかったが、どこか自分を偽っているような感覚があった。しかし、恵美さんとの会話では、無理に笑う必要も、話に合わせる必要もなかった。私たちは、子育ての苦労や、子どもたちの成長を、心から分かち合うことができた。
価値観があう相手と出会った主人公は、ようやく自然体で過ごせるようになりました。
今回のママ友トラブルを経験し、主人公はさまざまなことに気づきます。それは…。

