自宅介護の家族の負担を軽くする支援とサービス

自宅での介護の負担が大きく大変なときに相談できる窓口を教えてください
地域の地域包括支援センターは、高齢の方や家族の総合相談窓口です。介護の始め方、使えるサービス、費用のことなど幅広い相談に対応してくれます。
市区町村の役所(介護保険課など)でも、要介護認定の申請方法や公的支援制度を相談できます。
すでに介護保険サービスを利用している場合は、担当のケアマネジャー(居宅介護支援事業所)が、サービス調整やショートステイ利用など具体的な負担軽減策を一緒に考えてくれます。また、社会福祉協議会や医療機関の医療ソーシャルワーカー、電話相談(シルバー110番や認知症の方と家族の会)も心身の負担を相談できる窓口として活用できます。
参照:
『地域包括ケアシステム』(厚生労働省)
『電話相談 | 活動内容 』(公益社団法人認知症の人と家族の会)
排泄や入浴の介助の負担を軽減できる行政の支援やサービスはありますか?
介護保険サービスと福祉用具の制度があります。まず、訪問介護(ホームヘルプ)を利用すると、自宅にヘルパーが来てトイレ介助やおむつ交換、入浴・清拭などの身体介護を行ってくれるため、家族の介助回数や身体的負担を減らすことができます。
また、訪問入浴介護やデイサービス(通所介護)を利用すれば、自宅では難しい入浴介助を専門職に任せることができ、転倒への不安や介助の重労働を軽くできます。さらに、福祉用具貸与や特定福祉用具販売の利用で、シャワーチェアや浴槽手すり、入浴台、腰掛便座、自動排泄処理装置、排泄予測支援機器などを介護保険の対象として導入できます。
参照:『サービス編 | 介護保険の解説 | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」』(厚生労働省)
介護食の調理や食事介助をサポートできる制度を教えてください
介護保険サービスと自治体の配食事業を組み合わせて利用するとよいでしょう。
まず、介護保険の訪問介護(生活援助・一部身体介護)を利用すると、ヘルパーに食材の買い出しや調理、配膳、片づけなどを手伝ってもらうことができ、家族の調理負担を減らせます。
また、デイサービス(通所介護)では施設で栄養バランスの取れた食事提供があり、嚥下や咀嚼に配慮した介護食や食事介助を受けられるため、在宅での食事作りと介助回数を減らすことができます。
さらに、多くの自治体では高齢者配食サービスや食の自立支援事業として、やわらか食・きざみ食などの介護食を自宅に届ける制度を設けており、条件を満たせば利用料の一部助成を受けられる場合があります。
参照:『サービス編 | 介護保険の解説 | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」』(厚生労働省)
どのような状況になったら自宅介護から施設入所に切り替えた方がよいですか?
在宅で安全性の高い暮らすことが難しくなったときと家族の負担が限界に近づいたときです。
具体的には、認知症の進行や夜間の徘徊、転倒が増え、24時間近い見守りが必要になり、訪問介護やデイサービスなど在宅サービスをフルに使っても不安が大きい場合です。
また、排泄や入浴、移乗などの介助量が増え、家族が慢性的な睡眠不足や体調不良、仕事や育児との両立困難に陥っている場合です。老老介護で介護者自身も高齢・持病がある、介護者が「これ以上は続けられない」と感じているときも、無理をする前に施設入所を選択肢に入れることがすすめられています。
編集部まとめ

介護は、時間や体力が奪われるだけでなく、仕事や家事との両立、将来への不安など、家族に大きな心身の負担を与えます。また、経済的な負担や、孤立感・罪悪感などの心理的ストレスも生じやすいです。負担を軽減するためには、訪問介護やデイサービスなどの活用が有効です。地域包括支援センターやケアマネジャーに早めに相談し、一人で抱え込まない体制を整えることが大切です。
参考文献
『在宅で介護を担う家族を支えるために』(東京都健康長寿医療センター研究所)
『家族介護者支援マニュアル』(厚生労働省)
『介護保険の福祉用具:入浴補助用具 』(健康長寿ネット)
『高齢者等の見守りガイドブック』(東京都福祉保健局)
『地域包括ケアシステム』(厚生労働省)
『電話相談 | 活動内容 』(公益社団法人認知症の人と家族の会)
『サービス編 | 介護保険の解説 | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」』(厚生労働省)
『「地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理に関するガイドライン」を踏まえた取組の参考事例集』(厚生労働省)

