「女性から誘うと大事にされない」は昔の話
麻衣子さんは写真や自己紹介文も古風でした。本人も食べることは好きらしいのですが、料理好きで家庭的をアピールし、写真も白ブラウスです。営業職でコミュニケーション力が高いのに、そういう長所が伝わるものではありませんでした。お酒も大好きなのに、お酒の欄は「付き合い程度」を選択しています。
「お酒を飲みすぎると男性ウケがよくないと聞いて」「そんなことないですよ。どんなデートが楽しめるかイメージできる女性のほうがいいですよ。
『お相手に飲めることは求めておりませんが、もし飲むのが好きな方にお会い出来たら、一緒にビアガーデンに行きたいです』とか書いてあったら楽しそうって思えるじゃないですか」
「女性からデートの提案するのって、よくないのかと思っていました」
「どういうこと?」
「男性は苦労して手に入れた女性を大切にするから、自分からデートを提案すると、大事にされなくなるってことないでしょうか?」
90年代~2000年代の恋愛テクニックの害
麻衣子さんが言っているような説は、90年代~2000年代によく言われた恋愛テクニックなのです。そのおおもとのひとつは、アメリカで1995年に出版された『ザ・ルールズ』という恋愛指南本です。28か国で出版され、300万部以上も売れたという同書は、以下のようなことを説いていました。
・男性は狩人だから、追いかけさせたほうがよい。女性は控えめに。
・女性から誘ってはダメ。男性から誘わせよう
・初デート代は男性に支払ってもらおう。
・メールの返信は24時間たってから。
・誘われてもすぐOKしない。
・デートの提案は男性任せ。
その後の恋愛ノウハウにも大きな影響を与え、筆者が振り返ると2000年台の恋愛ノウハウはルールズ色が強かったと思います。令和になっても、いまだにデートプランやお店選びのセンスで、男性の愛情を測ろうとする女性はいます。でも残念ながら、受け身でデート提案を丸投げする女性ほど、女慣れした遊び人にばかりひっかかるようになる。ルールズに書いてあったような恋愛テクは、今となっては害のほうが多いのではと思います。

