自分に合った住まいの整え方や、家事のスタイルを見つけるのは、意外と難しいものです。誰かにとっての「快適」が、自分や家族の生活にそのまま当てはまるとも限りませんよね。今回は、筆者の友人のエピソードをご紹介します。
憧れのライフスタイル
私はずっと、SNSに溢れる整然とした「丁寧な暮らし」に憧れていました。
統一感のある収納ケース。
整然と並べられたリネン類。
綺麗にラベルが貼られた、おしゃれな詰め替えボトル。
ガラス容器に並ぶ手作りの常備菜。
それらはとても洗練されて見え、私もこんなふうにすっきり暮らしたい! と必死に真似をしていたものです。
無駄がなく完璧に美しく整えられた空間は、見ているだけで心が豊かになるようで。
画面の向こうの理想の暮らしに、いつも心を奪われていました。
理想を追うほどに遠ざかる
ところが、理想を維持する毎日は想像以上に大変でした。
ボトルの詰め替えやラベルの貼り直しに追われる日々。
リネン類は整然と並べるどころか、物干しから取り込んだままソファに山積み。
使い切れず傷んでいく野菜を見て、罪悪感に苛まれ……。
SNSの中の人たちは、画面には映らない苦労を感じさせず、余裕を持って生活を楽しんでいるように見えるのに。
私はその理想に追いつくために、家事がどんどん苦痛になり、心に余裕がなくなっていったのです。
ほんの「ひと手間」が、いつの間にか自分を縛る重荷になってしまいました。

