「ごめんね、あかね! 目覚ましかけ忘れてた!」
「あー、ごめん! 急に彼氏が熱出しちゃって…すごい熱だから看病したいの」
これがさえこの常套句。毎回毎回、「またか」って呆れながらも、長い友人という重みと、距離を置くことへの漠然とした抵抗感があって、私はその度に許してしまっていた。むしろ、私が寛大で受け止めてあげるべきなんだって、自分に言い聞かせてたのかもしれない。
でも、最近は風香が生まれて環境がガラッと変わったからか、さえこの言動に対するストレスが以前とは比べ物にならないくらい大きくなってるのを感じる。子育てって、ただでさえ時間も体力もぎりぎりなんだから。
10年経っても変わらない遅刻・ドタキャン魔
主人公・あかねは、遅刻・ドタキャンの常習犯・さえこに、10年も振り回されています。「またか」と思いながらも、長年の友人との関係を断ち切ることができず、ガマンし続けていました。
ですが、ガマンはそろそろ限界…。娘が生まれ、ライフスタイルがガラッと変わったため、もう さえこに振り回される時間も体力も心の余裕もありません。
マウントも加わり…心が削られる
さえことの関係で特に疲弊したのは、彼女のあのマウント発言の数々。つい最近さえこは結婚したのだけど、そのあたりからマウントはさらに加速した気がする。
「うちの旦那、今度海外出張するんだって。稼いでくれるのはいいけど、全然家にいないんだよね~」
「へえ、大変だね。どこの国に?」
「シンガポール。ね、やっぱり外資系って違うよねえ。マサトくんは地元メーカーなんでしょ?」
「うん、そうだよ」
「そっか、地元ならいつも家にいてくれて家庭的でいいよね~、やっぱ平凡が一番か!」
ああ、この会話、心底つまんなかったわ。彼女はいつも、まるで自分の人生のステータスをチェックリストのように読み上げているみたいだった。学歴、会社名、年収、家自慢。それが全部、自分の実績じゃない、旦那のスペックだっていうところが、さらに虚しくて。
さえこの夫自慢とマウント…。これは、相当疲れますよね。
せっかく、子育ての忙しい合間を割いて作った時間、友人との会話がマウントばかりだったら、むなしいですね。

