●日本で違法な行為は海外でも控えるべき
動画では大麻使用を肯定的に描く表現や演出が見られますが、これ自体に違法性はありません。あくまで重要なのは、実際に「麻薬及び向精神薬取締法」で禁じられた行為に及んだかどうかです。
しかし、「海外なら合法」という誤解から、違法行為に及ぶ人が後を絶ちません。帰国後、捜査機関が動画を理由に任意の事情聴取をおこなう可能性もあります。また、SNSでの拡散によって、就業先や学校で社会的評価に影響するリスクも否定できません。
国外での行為が、日本法の処罰対象となるかどうかの判断は難しいです。少なくとも、日本国内で違法とされている行為は、外国であっても控えるべきでしょう。
【取材協力弁護士】
寺岡 慎太郎(てらおか・しんたろう)弁護士
法政大学法学部、同大学院法務研究科を修了後、第二東京弁護士会に弁護士登録。
弁護士業の傍ら、同大学院法務研究科にて支援弁護士として憲法、行政法を教える。
主な取扱い分野は離婚・男女問題、ネットトラブル、刑事事件。愛車はマツダRX-8。最近、油物を食べるのがキツくなってきた。
事務所名:あかがね法律事務所
事務所URL:https://culaw.jp/

