
山下智久が主演を務め、初のプロデュースにも挑戦したドラマ「神の雫/Drops of God」シーズン2が、1月23日より動画配信サービス・Huluにて国内独占配信をスタートした(毎週金曜新エピソード更新/全8話)。本記事では、2月13(金)に配信される第4話を前に、第1~3話のあらすじや見どころを振り返っていく(一部、作品のネタバレを含みます)。
■エミー賞受賞、ワインに運命を翻弄される男女を描いた「神の雫/Drops of God」
漫画『神の雫』(作・亜樹直、画・オキモト・シュウ/講談社)を日仏米共同製作で実写ドラマ化した「神の雫/Drops of God」。“ワインに運命を翻弄される男女”を中心に、“時代と国境を越えた華麗で芳醇な人間模様”を描いた本作では、山下演じる聡明なワイン評論家・遠峰一青を“新たな主人公”に設定。また、原作漫画の中心を担う男性キャラクター・神咲雫をカミーユに置き換えている。
2023年にHuluでシーズン1が配信開始されると、異色でスタイリッシュなドラマとして世界中で高評価を獲得し、2024年には第52回国際エミー賞で「連続ドラマ部門」を受賞した。
そんなシーズン1では、世界的ワインの権威として知られるアレクサンドル・レジェ(スタンレー・ヴェベール)が亡くなるところから幕を開ける。アレクサンドルは総額160億円もの莫大な遺産を遺しており、娘のカミーユ(フルール・ジェフリエ)と、彼の弟子である遠峰一青(山下)は遺産の相続をかけて対決することに。単なる“遺産相続バトル”だけでなく、2人の人生や感情の揺れも丁寧に描かれており、複雑な人間ドラマが展開された。
そしてシーズン2では、一青とカミーユが再び登場し、アレクサンドルが生涯をかけても探し得なかった“世界最高のワイン”の起源を求めて世界を巡っていく。スペインやフランス、ギリシャ、ジョージア、日本と多彩なロケ地で撮影され、2人が試練と対峙しながら自らの人生と向き合っていく姿が映し出される。

■アレクサンドルの新たな遺言に翻弄される一青&カミーユ
シーズン1で壮絶な遺産相続対決を行った一青とカミーユ。シーズン2第1話では、そんな2人がカミーユの運営するシャサングル農園で再会を果たすところからスタートする。久しぶりの再会に喜ぶ2人だったが、夕食の席でカミーユはアレクサンドルの“もう一つの遺言”として1本のワインを手渡される。それは、“テストの勝者に、このワインの産地を突き止めてほしい”という内容だった。翌日、一青はカミーユにワイナリーを案内されるが、当のワインの話になると意見が食い違う。一青はカミーユに“自分の才能をカミーユに奪われた”と主張し、一人で産地を突き止めようと行動に移すことを決意するのだった――。

第1話では、一青とカミーユの2人が、それぞれ心に悩みや葛藤を抱えている点に注目したい。遺産をかけた対決を終えた一青は、ワインを飲むとビジョンが見える才能を持つカミーユに劣等感のようなものを抱いていた。そして一青自身もフリーダイビングで自らを追い込むことで、暗闇の先にビジョンを見出そうとする。
カミーユも順調に農園を経営する一方で、世界に名を轟かせた父親(アレクサンドル)と比較されることに嫌気が差し、新たな遺言にも“父の言いなりになりたくない”と否定的な態度を取る。それぞれ異なる闇を抱えた2人の“現在地”や、心理描写が繊細に描かれることで、物語により深みを与えている。
また、壮大なストーリー展開の中で映し出されるフランス・プロヴァンスの美しい農園や青い海など、情緒あふれるさまざまな景色も見どころの一つとなっている。


■一青とカミーユの複雑な兄妹関係が露呈する
第2話では、一青とカミーユがアレクサンドルからの課題に奮闘する様子が映し出された。第1話でカミーユが怒りに任せてワインの中身を捨ててしまったため、ワインの封に使われている蜜蝋から産地などを特定することに。
しかし、なかなかうまくいかず痺れを切らしたカミーユは、世界最多の品種を集めている「ヴァッサル研究センター」へ“忘れられた品種”を探しに向かい、123本のワインをテイスティングし始める。そのことを知った一青は、ダイビング中の事故で入院していた病院を抜け出し、ヴァッサルへと向かう。そして、カミーユとともに大量のワインのテイスティングをしながら、“謎のワイン(世界最高のワイン)”の起源に迫ろうとするのだった――。

兄妹である一青とカミーユの複雑でもどかしい関係性がリアルに描かれた第2話。今回アレクサンドルから出された課題は“対決”ではないものの、一青はどこかカミーユに先を越されたくない様子を見せていた。実際、テイスティングはカミーユに任せておけばいいものの、入院中の一青はまだ完治していないにもかかわらず、病院を飛び出してテイスティングに参加している。
また、ダイビングインストラクターのナターシャから「(あなたは)妹より自分が上だと証明したいみたい」と言われた際には、核心を突かれたような表情を浮かべていた一青。一方のカミーユは、一青に冷たい態度を取られながらも彼を心配する姿を見せており、お互いの気持ちがどこかすれ違っている様子が印象的だった。仲違いこそしていないものの、どこかギクシャクした2人の複雑な関係性は、今後どうなるのか視聴者に興味を沸かせる重要な要素となっている。

■ある一家との出会いで、“謎のワイン”の核心に迫っていく
第3話では、一青とカミーユが“謎のワイン”の産地に少しずつ近づいていく様子が描かれた。一青とカミーユはワインに使われていた蜜蝋の納入先であるジョージアの修道院を訪れるが、修道士は2人からワインの話を聞くなり、その場から逃げるように去ってしまう。不思議に思った2人がレストランを探すために移動していると、偶然通りかかった住民から“スプラ”というワインを楽しむ宴会に誘われる。
しかしその家の主人・ワシルの妻であるタマルは、先ほどの修道士からすでに警告を受けていたようで、「ワインが欲しくて来たんでしょ」と2人を冷たくあしらう。翌日、2人がこっそりとタマルの畑に忍び込むと、ワシルが何者かに襲われている場面に遭遇する。そこから2人は、ワシル一家が抱える問題を知り、意外な形で“謎のワインの正体”に近づくこととなる――。

第3話では、ジョージアで偶然出会った一家が、“2人が追い求めていたワインと深い関係を持っていた”というドラマティックな展開が描かれた。それと同時に、“簡単に正解までたどり着かない”というもどかしさや、一青とカミーユが新たな問題に直面する展開も同話の見どころとなっている。
また本シーズンでは、一青を取り巻く複雑な家庭環境がシーズン1に引き続き描かれている点にも注目だ。一青の父親・博和(二階堂智)は第1話で一緒にフランスへ訪れていたが、ダイビング事故で入院した一青が意識を取り戻した後、先に帰国していた。日本に戻った博和は、一青の母親・仄香(渡辺真起子)と偶然再会する。一青の事故の件を伝え、動揺する仄香へ一青に連絡するよう促した。
しかし、仄香はそれまでまったく一青と連絡を取っていなかったため、電話をかけようとするが、ためらってしまう。結局病院に問い合わせて一青の容態を確認しようとするも、何も教えてくれなかったようで、その後仄香は博和の自宅を訪ねる。すると博和は「電話して聞いてみるんだな、息子だろう」と、本人に直接連絡するよう伝え、一青の安否について問われても、かたくなに語ろうとしなかった。
シーズン1では最後まで和解できなかった仄香と博和、一青だが、シーズン2で仄香は家族の存在を見つめ直し、関係を再構築できるのか。本筋のストーリーとともに、4話以降の展開に注目したい。


